23年度からの防衛力整備、総額43兆円の見直し「考えていない」=官房長官

Kazuhiko Tamaki

[東京 19日 ロイター] - 林芳正官房長官は19日午後の会見で、2023年度から5年間の防衛費総額を43兆円としていることについて「見直すことは考えていない」との見解を示した。

防衛省が19日に開催した防衛力強化のための有識者会議の第1回総会で、座長の榊原定征・元経団連会長が「為替変動を考えると、43兆円の枠の中で防衛力の強化ができるのか。現実的な視点で見直す必要がある」と述べたと国内メディアが伝えた。

林官房長官は、榊原氏の発言は承知しているとした上で「あくまで有識者の立場からの意見と理解している」と述べた。

続けて「政府としては、防衛力整備について一層の効率化、合理化を徹底し、防衛力整備計画で定められた43兆円程度の規模を超えることなく、防衛力の抜本的強化を実現していく考えである」と説明。「防衛力整備計画を見直すことは考えていない」と語った。

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