「96年で俺は止まっている」前園真聖がアトランタ五輪後のキャリアに後悔の念「ちゃんと分かっていれば、もっと長くできた」

元日本代表MFの前園真聖氏が、播戸竜二氏のYouTubeチャンネルに出演。現役時代を振り返った。

【動画】「今なら分かるけど...」前園真聖が選手キャリアを述懐
1996年のアトランタ五輪に出場した前園氏は、翌年に横浜フリューゲルスからヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)に移籍。ただ、思うようなプレーはできず、98年の途中にブラジルのサントスに新天地を求める。その背景には、Jリーグ初年度の93年、続く94年に連覇した名門クラブへの適応の難しさがあったという。

「すごく大変だった。独特の雰囲気だった。すごく難しかったし、自分のプレーがほぼ出せなかった。正直、逃げるようにブラジルに移籍する。自分で『助かった』と思っていて。期待されて入っているけど、上手くいかなくて」

試合に出られなければ、誰かのせいにしていた。

「監督とか選手。『監督が俺を見ていない』『何で俺より下手なのに、あいつが出ているの』とか。出られないメンバーと、『俺らを出した方が絶対に結果出すよね』とか。必ず外に向けている。そりゃ、出られない」

ブラジルに渡ってからはゴイアスにも所属し、以後は湘南、東京V、韓国の安養(現・FCソウル)と仁川を渡り歩く。そして05年に引退。かつての自分の甘さを、こう振り返った。

「いろんなところに行っているけど、そこの俺の経歴って、ほぼ無い。結果を残していないから。96年で俺は止まっている、ピークは。オリンピックのことを今でも言われるけども。もう少し自分でちゃんとサッカーに向き合って...選手は良い悪いがある。悪い時に、もう少し『自分がどうすれば試合に出られたか』とか、今なら分かるけど、ちゃんと分かっていれば、もっと長くできていたと思う」

現在は、芸能活動を含めて多方面で活躍している。播戸氏に苦しかった経験を今の仕事に活かせているのではと言われると、「そうかもしれない」とうなずく。「上手くいかないことがあった時に、立ち返るのは、サッカーで経験した時に『こうすれば良かった』と思うことを、今やっている感じ」と語った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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