政府、離島住民の避難で協議開始 台湾有事に備え、熊本・沖縄と

沖縄県庁で実施された離島住民避難の図上訓練。モニターには多良間島などの先島諸島から鹿児島空港へ空路で避難するルートが示されていた=2023年3月

 政府と熊本、沖縄両県が台湾有事に備え、同県多良間村から避難する住民を熊本県八代市で受け入れる計画の策定に向けて協議を始めたことが19日、関係者への取材で分かった。1カ月程度の滞在を可能とする内容で、3月中に完成させる方針。2024年度中の策定を目指す同村を含めた先島諸島の住民を九州・山口8県に避難させる計画のモデルとする。

 同村の住民は約千人で、多良間島と水納島の2島で構成される。先島諸島の5市町村のうち最も人口が少なく、先行した計画策定が可能と判断したもようだ。

 関係者によると、今後は八代市内への移動手段を決定。食料や水など生活物資の提供方法についても検討を重ねる見通し。

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