“日本の脅威”となったイラン代表アズムン、なぜゴール後に敵サポーターに謝罪したのか。真意を明かす「18歳の若者が軽率なことを...」

アジアカップの日本戦で脅威となったイラン代表のサルダル・アズムンが、2月18日に行われたセリエA第25節フロジノーネ戦でゴールを決めた際のパフォーマンスが話題となっている。『Gazztta dello Sport』紙や『Corriere dello Sport』紙が報じた。

味方のシュートのこぼれ球を押し込み、ローマの2点目となるゴールを決めたアズムンは、両手を広げて喜んでからすぐ、観客席に向かって両手を合わせ、謝罪のポーズをした。

古巣相手に得点した際によく見られるポーズだが、アズムンはフロジノーネに所属していたわけではない。それだけに、ゴールを一緒に祝おうと駆け寄ったトンマーゾ・バルダンツィも、アズムンの行動を不思議がった。

なぜ、アズムンはフロジノーネのサポーターに謝ったのか。理由は、前半にチームメイトがゴールを決めた際のパフォーマンスにあったという。

38分に均衡を破ったのは、ローマの18歳DFディーン・ハイセンだ。センターサークルからドリブルで一気に攻め上がったハイセンは、そのまま右足を振り抜いて見事なゴールを決めている。

このとき、ハイセンはチームと得点を祝ってから、人差し指を口にあて、フロジノーネのサポーターに向けて「黙れ」というポーズを見せた。これに一部のフロジノーネ選手が怒りを見せ、主審はハイセンにイエローカードを出している。

【動画】ゴール後に相手サポーターに謝罪するアズムン
冬のマーケットでユベントスからローマに加わったハイセンだが、じつはフロジノーネ加入の話もあった。そのため、フロジノーネのサポーターはこの日、ローマを選んだハイセンにブーイングを浴びせていたのだ。選手のポーズは、それに応じたものだった。

しかし、ハイセンの行動で緊張が増したこともあってか、ローマのダニエレ・デ・ロッシ監督は、ハーフタイムにハイセンをベンチに下げている。

Corriere dello Sport紙によると、アムズンは試合後に『DAZN』のインタビューで、「18歳の若者が軽率なことをした」と話している。

「怒っていたフロジノーネのサポーターに対して良くないジェスチャーをした。サッカーにおいてはまずリスペクトだ。だから1点目のときのことをフロジノーネのサポーターに謝りたかった」

アズムンの行為を、フロジノーネ陣営とサポーター、そしてハイセンはどう感じただろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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