田村俊介 対外試合初戦で“豪弾” 1軍メンバー並ぶ阪神相手に新井監督は手応え「内容がすごくいい」 週末の広島カープ 沖縄キャンプまとめ

青山高治 キャスター
週末、広島カープのことしの開幕投手が、九里亜蓮 投手に決まりました。

田村友里 キャスター
この週末にRCC野球解説者の 佐々岡真司 さんとお仕事をいっしょにしたんですが、「九里投手はことし、目の色が違ったから、その気迫が監督に伝わったんじゃないか」というお話でした。

青山高治 キャスター
本当にうれしそうです。ずっと 大瀬良大地 投手がうらやましかったそうですから。では、この週末のカープの動きです。

沖縄キャンプ 2月17日(土)

九里亜蓮 、当確で注目の開幕投手争いに終止符が打たれ、一夜明けた17日(土)。去年まで5年連続開幕投手を務めた 大瀬良大地 が、ブルペン入り。オフに右ひじを手術してからここまで順調に調整を進めています。この日は、キャンプ最多の87球を投げ、首脳陣も、ファンも、気がかりだったチームの大黒柱が、開幕ローテーションに間に合う手応えを得ました。

広島カープ 大瀬良大地 投手
「球数を投げてみて、ひじの感じがどうかなっていうところを確認するために数を投げたというのが一番です。もちろん強度も上げていかなきゃいけないので、そのへんも腕を振るところは振って、バランスだったりということろを確認しながら球数が増えたっていう感じです。例年どおりの球数を投げる日という感覚できょうは投げることができましたし、問題なければ対打者の方に移行していくので、そういったところもちらっと頭の片隅に置きながら、きょうのブルペンは投げました」

また、再び侍ジャパンに選出された 栗林良吏 は、沖縄キャンプで初めてのブルペン入り。ストレートに加え、カットボール・フォークを織り交ぜ、33球を投じました。

広島カープ 栗林良吏 投手
「バランスよく投げたいなと思っていたので、それは宮崎のほうでも変わらずにテーマは同じように入りました。フォークに限っては低目に集まっていましたし、1球、ストライクゾーンに行ったやつもキャッチャーの方から『高めを狙って』という感じのアドバイスからそのとおりに投げられたのでフォークはよかったかなと思います」

午後からはロッテを迎えての練習試合。沖縄キャンプ初の週末で詰めかけたファンを沸かせたのは、侍ジャパンメンバーをずらりとそろえたカープのクリーンナップでした。

1回ウラ、2アウトから3番・小園海斗 が、ヒットで出塁すると、外野のスタメン争いをリードする4番・田村俊介 。対外試合、最初のスイングでした。最年少で侍ジャパンに選ばれた若鯉の一打は、チーム1号となるツーランホームラン。長打が期待される場面で強烈なアピールに成功します

広島カープ 田村俊介 選手
「しっかりとしたスイングの中でホームランが出たのでいいスタートというかが切れたかなと思います」

― 打った手応えは?
「いい感じに当たってくれたので、そうですね、結果的にホームランになったのでよかったかなと思います」

外野手争いに食らいつきたい 中村奨成 も持ち味を発揮します。第1打席では、あと一歩でホームランのレフトへの大飛球から守備のすきをつき、好走塁で3塁を陥れます。

さらに1・3塁の場面でファーストランナー・久保修 の盗塁の間に、中村奨成はホームを狙い、1点をもぎ取ります。

第2打席では、追い込まれながらもセンターにはじき返し、2打席連続安打を記録。不退転の思いで外野手登録に変わった男が、逆転でのレギュラーを狙います。

開幕ローテーションを狙う2人のサウスポーも、指揮官をうならせるピッチングを見せます。対外試合、初戦の先発を任された 黒原拓未 は、課題にしている立ち上がりでランナーを出しながらも4番・中村から三振を奪い、無失点で切り抜けます。テンポよくストライク先行で3イニングを無失点投球。3つの三振を奪い、アピールに成功しました。

黒原拓未 3回 球数38 被安打3 奪三振3 失点0

広島カープ 黒原拓未 投手
「チームとしても初の試合になるので、いいスタートが切れるように自分自身、アピールしないといけないですし、気合いを入れて、しっかり準備してきました。初回、立ち上がりがちょっとやっぱり力が入って、まっすぐも変化球もベースの上からはずれたボール球というのがちょっと目立ったかなと思うので、そこの試合の入り方が難しいところなんですけど、自分なりのいい準備の仕方というのを見つけて、やっていきたいなと思います」

2番手で登板した 玉村昇悟 は、緩急を効果的に使い、3イニングを投げ、被安打2の無失点。3者連続を含む奪三振でロッテ打線を封じました。

玉村昇悟 3回 球数57 被安打2 奪三振5 失点0

広島カープ 玉村昇悟 投手
「初めての対外試合だったので自分の球がどれだけ通用するのかっていうのを楽しみにしながら投げました。きょうはスライダーがよかったので、困ったらスライダーがあったので、ほかの球種でもどんどん投げることができたので、そのスライダーがあまりよくないときにはどういうピッチングができるかというのを次は楽しみにしながらやりたいなと思います」

サイドスローにフォームを変更した 益田武尚 は、最速150キロのストレートを中心に打たせて取るピッチングで2イニングを無失点。新フォームの手応えを得る初実戦になりました。

益田武尚 2回 球数29 被安打0 与四球2 失点0

今シーズン、対外試合の初戦は投打がかみ合い、4対0で完封勝利を納めました。

沖縄キャンプ 2月18日(日)

18日は、去年の日本一チーム、阪神との練習試合でした。カープのキャンプ地に多くの虎党も集結し、1万3000人を超えるファンでにぎわう中、マウンドに上がったのは、2年目、19歳の 斉藤優汰 でした。

広島カープ 斉藤優汰 投手
「お客さんがたくさん入って試合を観戦している中で投げるのは初めてだったので、すごくわくわくしたというか、高揚感はありました」

1軍生き残りへアピールしたいところでしたが、阪神・中野に長打を打たれるなど、ノーアウト・2塁・3塁のピンチを背負うと、内野ゴロの間に1点を先制されます。3イニングで被安打6、フォアボール3つと納得の内容ではありませんでしたが、新井貴浩 監督は、「阪神は1軍で実績のある選手が並ぶ中、よく1点で抑えた。彼にとってはいい一日になったんじゃないかな」と、150キロをマークした若鯉のステップアップに期待を寄せていました。

斉藤優汰 3回 球数67 被安打6 与四球3 奪三振0 失点1

斉藤優汰 投手
「きょう出た課題をしっかり改善していって、自分の持ち味もしっかりアピールしていって1軍にこれからも残れるようにがんばりたいなと思います」

そして、投げるたびに評価を上げているのが、10年目の 塹江敦哉 。腕を下げた新フォームで右バッター3人を相手にしても1回を無失点。「安定してストライクゾーンに投げられている」と自信を深めていました。

打線は、侍ジャパンの 坂倉将吾 に対外試合、初ヒットが出ましたが、強力な虎投手陣の前にわずか3安打に抑えられ完封負け。それでも指揮官は…

広島カープ 新井貴浩 監督
「みんな、よく(バットが)振れているなと思います。きょうはヒット3本だったんですけども、タイガースの1軍で投げている投手がたくさん出てくる中、若い選手がいい反応しているなと、内容がすごくいいものを各自が見せてくれたと思います。外野陣の競争が激しいので、田村もいいホームランをきのう(17日(土))に打ちましたし、まだ2試合ですけどね、沖縄に来て、なかなかいいレベルでの競争をしてくれているなと。また、次のクールもいいものを見たいなと思います」

◇ ◇ ◇

青山高治 キャスター
新井監督の表情も明るいですね。

コメンテーター 福本成美 さん(プランナー)
すごく生き生きとされていて、とってもいいなと思っていて、若手の方たちもベテランの方たちもみなさん、がんばっていらっしゃる様子がすごく伝わってきて、今シーズンが楽しみです。

青山高治 キャスター
こうやって練習試合が始まってくるとさらにおもしろくなっています。

田村友里 キャスター
活躍もいろいろ見られましたし、田村選手のホームラン、ものすごくいい音がしていました。期待されるといわれていましたけど、本当にやってくれるんだっていうのが証明された気もしますし、また、田村選手の活躍でほかの中村奨成選手だったり、ライバルの選手のみなさんも負けていられないっていう思いで、これからがんばっていくんだろうなっていうのが楽しみです。

青山高治 キャスター
開幕投手争いも注目されていましたが、九里投手になりました。あとは外野手争いなんですけど、ここがもうどうなるか…

福本成美 さん
すごい人数がいらっしゃるので、うわーって思って…

青山高治 キャスター
あの選手を使いたい、あの選手も見たいという感じなんです。

田村友里 キャスター
いろんな組み合わせを見たくなっちゃいます。

福本成美 さん
みなさん、インタビューでアピールがそれぞれあるので、また、すごいです。

青山高治 キャスター
すごいアピールしたのは阪神ですよね。このメンバーですか。この仕上がりですか。これ、本当に練習試合ですかっていうような…

田村友里 キャスター
だいじょうぶです。絶対、優勝できる…。

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