広島県三原市久井町の久井稲生神社を舞台に、はだか祭が4年ぶりに通常の形で開催されました。
夜の神社で繰り広げられる久井のはだか祭は、今回で103回目…。2本の御福木を奪い合うもので、男たちの熱気が4年ぶりに戻りました。
はだか衆
「じゃあみんなで盛り上げていきましょう!」「おー」
午後6時…。祭本番を3時間後に控え、そろいの法被にまわし姿のはだか衆が気合いをいれます。これから「みこし」を担いで商店街を練り歩きます。
はだか衆
「ワッショイ、ワッショイ」
はだか衆は、商店街の人々からお酒などをふるまわれます。
はだか衆
「お祝いをいただいておりますので、ますますのご繁栄を祈って万歳三唱をしたいと思います」「バンザーイ」
この後も次々と激励や接待を受けました。地域との一体感を感じさせる光景です。
御福木が投げられるまで1時間を切り、はだか衆が神社の石段を上って境内に姿を現しました。
境内にはおよそ160人のはだか衆がそろい、御福木の投下を今か今かと待ち構えます。肌同士が擦れ合い、打ち水が湯気となり、祭りの熱狂も最高潮に達します。
午後9時…。「陰」と「陽」、2つの御福木のうち、赤い布に巻かれた「陰」の御福木を 前田益弘 宮司が投げ込みました。
御福木が投げ入れられて25分後、ようやく決着しました。御福木を手にしたのは、岡山県から参加した58歳の 難波信雄 さん…。御福木を取ったのは2回目なんだそうです。
難波信雄 さん
「最後の最後、ラストチャンスだと。腕の力もなかったんですよ。ラストだと思って引っこ抜いて、とれました」
一方、「陽」の御福木は岡山県から参加した51歳の 永谷義樹 さんが獲得しました。
永谷義樹 さんたち
「せーの。とったぞー」