保険の基本をおさらいしよう!「保険会社が販売している医療保険」の検討のポイントとは?

契約形態

医療保険を主契約とした契約をするのか、すでに契約済みの保険に特約として付加するのかを検討しましょう。特約の場合ですと、単品で契約する場合に比べて保険料が割安になる場合がありますが、主契約(=例えば終身保険)を解約してしまうと特約も消滅してしまいます。

保険内容・・・入院保険金について

まず確認するべきは「(保険金が支払われる)入院の日数」です。入院何日目から保険金支払いの対象になるのか、また入院何日目までが保険金支払いの対象になるのか、という点です。保険金支払いの対象となる入院日数が、長ければ保険料は高くなると考えられます。

また、入院1日当たりの保険金額をいくらにするのかも検討材料です。入院1日当たりの保険金額を高めに設定すれば、入院日数が短くとも、まとまった保険金額を受け取ることができるかもしれませんが、その分、保険料は高くなるでしょう。

保険内容・・・手術保険金について

手術保険金の対象となる手術も確認したほうが良いでしょう。もちろん、ひと口に手術といってもさまざまありますが、対象となる手術が多ければ多いほど、保険料が高くなると考えられます。

保険期間と保険料

保障期間が10年などと期間が定まった定期型か、生涯にわたって保障期間が続く終身型かの検討です。定期型でも更新は可能です。更新に伴って、保障内容が変わらなくても、保険料は一般的に上がります。また、いつまでも更新ができるわけではなく、80歳など一定の年齢に達した時点で更新ができなくなります。

終身型の場合、保険料も生涯にわたって払い続けるのか、保険料の支払いは65歳などの一定の年齢までとし、契約は生涯続くというプランも選択できます。

なお、保険料の支払いを一定の年齢までとした終身型の場合、保険契約自体を解約してしまうと大きな損を被ることになります。というのも、生涯にわたって続く保障に対して、保険料は一定の年齢までの支払いで終了することで、保険料は将来の分も先に支払っていると考えることができるからです。

そもそも「保険会社が販売している医療保険」は必要なのかの検討

健康保険には高額療養費制度があり、自己負担額がある程度、抑えられていますが、自己負担がゼロになるわけではありません。ですので、ゼロにならない自己負担をカバーするために「保険会社が販売している医療保険」を検討するケースは多くあります。

しかし、「保険会社が販売している医療保険」を契約すると、毎月あるいは毎年、保険料を払い続けなければなりません。そして、もし、契約者が入院や手術をしなければ、保険料を延々払い続けるだけで保険金を受け取ることはありません。それであれば、保険料に相当する分を貯金に充てるという考え方も選択肢の1つです。

貯金でしたら、入院の有無に関わらず、いつでも利用できます。しかし、いつでも利用できるとかえって「無駄遣いしてしまう」という方もいらっしゃるかもしれません。保険の検討と併せて、ご自身のお金の使い方についても振り返って考えてみましょう。

執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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