【開幕スタメン予想|町田】J1経験値が豊富な選手を補強。藤尾翔太の相棒を務める2トップの一角は...

いよいよ開幕を迎えるJ1リーグ。20チームに増えた24シーズンは、どんな戦いが繰り広げられるか。本稿ではFC町田ゼルビアの開幕スタメンを予想する。

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J1初挑戦となる町田は今オフ、J2制覇を成し遂げたメンバーに、J1での経験値が豊富な選手を補強し、戦力の増強を図った。

センターラインの強化を担うGK谷晃生、CB昌子源、ドレシェヴィッチ、そしてボランチの仙頭啓矢は開幕先発が濃厚。またさらなる新陳代謝を図る意味では、SBに横浜FCから林幸多郎を補強し、その林もプレシーズンから主軸を担ってきたため、開幕先発は固いだろう。

最も予想しづらいポジションが、藤尾翔太の相棒を務める2トップの一角。キャンプ期間中の初の対外試合・名桜大戦ではナ・サンホが起用されたが、アジアカップで不在だったミッチェル・デュークもこのまま黙っているはずがない。

デューク本人は「アジアカップの準決勝・韓国戦でゴールを決められなかった鬱憤をJリーグで晴らしたい」と気合十分だ。

さらに既存戦力である平河悠、バスケス・バイロン、鈴木準弥らも次第に調子を上げている。“黒田イズム”を熟知しているアドバンテージがある分も、よほどのアクシデントがない限りはオープニングマッチのピッチに立つに違いない。

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記念すべきJ1初陣の相手は、かつての3冠王者であるG大阪。2012年に天皇杯では対戦経験があるものの、Jリーグでの顔合わせは初めてのことだ。

ダニエル・ポヤトス監督率いるG大阪はボール保持を志向しているため、試合の構図としては、町田がボール奪取からのカウンター発動を狙う展開で推移するだろう。想定されるゲーム展開を踏まえれば、カウンターアタックのブラッシュアップがより見込めるナ・サンホのFW起用が理にかなっているかもしれない。

単純な守備視点での焦点は、古巣戦を戦う昌子以上に、期限付き移籍元のクラブと対戦する谷の存在。開幕戦から契約上の理由でG大阪戦に出場できないことは、後々のポジション争いに影響するため、谷自らG大阪戦出場可能の契約を直訴したという。

無慈悲にゴールを決められてしまう“J1の洗礼”を、新守護神が阻止する展開になれば、J1ルーキーの町田にも十分勝機が見えてくる。

取材・文●郡司聡(スポーツライター)

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