男性が好きな人の前で「強がる」心理と、好意のアリナシを読み取るコツ

本当は大変なのに「大丈夫」と言ってしまったり、つらいのに無理やり笑顔を作ったり。

女性の前で弱い自分を見せるのを嫌う男性ほど、強がる傾向があります。

女性からすれば、頼もしいとも感じるけれど本心や本音がわからないと寂しいときもありますよね。

好意のある女性を前にしても強がる男性はどんな気持ちなのか、「好き」はどこで判断すればいいのかお伝えします。

男性が強がるワケと抱える矛盾とは?

たとえば、仕事で大きなミスをしたことを話題にはするけれど、女性から「大丈夫?」と聞かれたら胸を張って「うん」とうなずく男性。

話の内容や男性の様子からとても平気とは思えないのに、そう言われてしまったらそれ以上は踏み込めませんよね。

「強がっているな」とわかると、心配になる反面、自力で心を立て直そうとする力強さも感じるのではないでしょうか。

こんなとき、「本当は大丈夫じゃないでしょ」とあえて軽い調子でツッコミを入れるのも仲がいいならありですが、恋愛関係の場合はうかつに男性の内心を暴くのは、プライドを傷つけるため難しい場面もあります。

「強がる」のは、自分が弱いとわかっているからこそ出る反応です。

本当にミスを気にしていないなら、そもそも女性の前で話題にしなかったりテンションが変わらなかったり、話しているこちらが違和感を覚えることはありません。

こちらが「本当は大丈夫じゃない」と気がつくのは、男性の姿に無理が見えるからです。

表情が硬かったり言葉のトーンが低かったり、「実はかなり落ち込んでる」と伝わるのに、こちらの心配する気持ちを正面から受け取れないのですね。

女性から心配される自分を見ることは、弱さを実感するのでできれば避けたいという男性は多いもの。

特に好きな女性の前では男らしさにこだわる人もいて、「心の内に置いておけないほどつらいから話題にするけど、過度な心配はされたくない」のような矛盾を抱えます。

ですが、素直に「つらい」と言えないほど強がる心も同時に湧いてきて、そんな葛藤が表の振る舞いに出るため、「強がり」は相手に伝わりやすいのも事実です。

自分は弱いと知っているからこそ、強がることでその自分を否定するのですね。

「強がる」男性にはどんな対応がベストなのか

「落ち込んでいる彼氏を励ましたいけど、強がるばかりで心を開いてくれない」「何かあってもいつも強がって見せるから、心配する私が否定されているみたい」という相談を受けることがあります。

女性からすれば、好きな人が大変だとわかれば力になりたいし、そこに男性のプライドなどは関係ないですよね。

「弱い自分を見せたくない」と思うのは男性側の一方的な気持ちで、それが強いばかりに「大丈夫だから」と言われたこちらは、拒絶されたような気になります。

それが想像がつくとしても、「心配するより信じてほしい」と願うのが男性の本音のひとつ。

自分が「大丈夫だよ」と言ったら、笑顔で「がんばってね」「応援しているからね」と返してもらえたら、そこでやる気が出るのですね。

「本当はどうなの?」など自分の内心に踏み込まれると、強がった反発で素直に「つらい」とは言い出しづらく、さらに「大丈夫だってば」など強固な態度で返すという男性もいるでしょう。

こんなとき、相手が好きな女性なら「話を聞いてもらいたい」「励ましてもらいたい」という気持ちがありますが、そこには「弱い自分を指摘しないでほしい」とおそれのようなものも抱えています。

「あなたはそれを乗り越える力がない」と思わされるような反応こそ男性は怖いのであって、だから過度な心配は受け取るのを避けます。

それよりも、「わかった」「きっとうまくいくよ」といったんはその自分を受け止めてもらうことが、強がる男性には何よりの安心になるのですね。

「踏み込んでほしい強がり」は天邪鬼の証拠

なかには、強がる自分をあえて見せることで女性の関心を引き、「本当は大丈夫じゃないんだ」と弱音をさらして甘えたいという男性もいます。

最初から「こんなことがあって本当につらい」と言えればいいけれど、それはプライドが邪魔をしてできないから、わかりやすい「強がり」を示すことで相手のほうから踏み込んでほしい願望です。

「大丈夫?」と言われたら、肩を落として覇気のない表情で「うん」と小さな声でつぶやくような「弱い自分」を見せてくるのは、甘えと信頼の証でもあります。

慰めてほしいし、あなただからこんな自分を出すことができる、それが伝わるときは、まず「大変だったね」と受け止めるのが正解。

いわゆる天邪鬼な男性ほど、すぐ強がる反面、心は弱りきって誰かに助けてほしい思いが深く、好きな女性に手を差しのべてほしいと願います。

ここで「あ、そうなんだ、よかった」と強がりを真に受けられることが、こんな男性には大きなショック。

自分で「うん」とうなずいておきながら、こちらがそれ以上心配する様子を見せなかったら不機嫌になるような男性は、依存心が強いともいえるので気をつけましょう。

「強がり」を女性のほうから踏み込ませる手段のように使う男性は、甘える気持ちが強いため、それこそ過度に相手をするといつまでも慰めや励ましを要求される危険があります。

「強がる」男性に好かれているかどうかはここを見る

こちらが心配する気持ちを正面から受け取らないのが「強がる」男性で、拒絶のように「これ以上言うな」という雰囲気を感じると、好かれているのかどうか不安になるときもありますよね。

こちらからすれば素直に「ありがとう」と言ってもらうのが一番ですが、そんな自分を見せることに照れや恥じらいを覚えるのが強がる男性です。

それでも、女性の気持ちに感謝して好意を向けていれば、そのときの話題、問題を後で「解決したよ」「こうなったよ」と報告します。

気遣ってくれた女性の心に最大限に報いるのが「その後の自分を伝える」で、あのときの女性の心配を解消することを忘れません。

そこでやっと「あのときはありがとう」と口にする男性もいて、好きな女性に強がりを見せた自分についても受け止める余裕があるのを感じます。

見るべきなのは、「強がったその後でこちらの心配を解消しようとするかどうか」です。

相手の気持ちを何とも思っていない、そのときの自分もすぐに忘れてもう話題にしないような人は、プライドだけに囚われてその場で強がるといえます。

いつも強がる一方でこちらが窮屈な思いをする会話が多い人は、そもそもこちらに心を開いていない可能性も。

相手に好意があれば、向けてくれた気持ちを無駄にはしないし、だから「乗り越えた自分」まで伝えることで誠意を示すのではないでしょうか。

「強がる」男性には信じる姿を見せるのが一番

特に仕事の面では、責任感や役職の重さからプライドを抱えるという男性は多く、その重圧から「弱い自分」を好きな女性に見せることに怯える場合もあります。

本当は弱音を吐きたいし甘えたい、でもそんな自分がどう思われるのか不安で、万が一「それくらいのことで」と呆れられてしまったら、立ち直れないほどのショックを受けるのですね。

それでも、心が弱れば身近な人に聞いてほしい気持ちは消えず、弱音や本音を強がることで隠しながら話します。

こんな人が一番ほしいのは「信頼」です。

ダメージの大きさで自分を信じる心が揺らぎ、思考や決断がうまくできないとき、「あなたなら大丈夫だよ」の一言で自信を取り戻します。

信じてもらえる自分を知ることで、乗り越える力が生まれるのですね。

強がるのを見てそれ以上心に踏み込むより、その葛藤を受け止め「応援しているからね」と力強い言葉を返すことが、男性には何よりの愛情。

その後で「弱音を吐いてもいいからね」と言われるのもうれしいしありがたいことで、こちらは「信じているからね」とサインを送ることが、強がる男性との絆を強くします。

強がる男性は多く、相手が好きな女性だからこそ弱い自分を見せたくない、と思うのは当然です。

そんな場面でどうすればいいか、「甘えてほしいから」と無理矢理に本音を暴くよりは、その姿をいったんは受け止めてあげるのが、男性にとっては安心になると感じます。

信じてもらえることが自信の復活になることを、忘れずにいたいですね。

(mimot.(ミモット)/ 弘田 香)

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