「謙虚さなくイライラ」「伸びしろない」…女性教諭が同僚にパワハラで処分、規定追加後の懲戒は初 鹿児島県教委

 鹿児島県教育委員会は19日、同僚教諭に対するパワーハラスメントがあったとして鹿児島地区の県立学校に勤務する女性教諭(55)を戒告処分にした。2021年に懲戒指針を改定し、パワハラ規定が盛り込まれて以降、適用されるのは初めて。

 県教委によると、女性教諭は2022年7~9月、教室などで同僚教諭1人に対し複数回、指導の仕方について強い口調で指摘。その際「謙虚さがなくイライラする」「伸びしろがない」など人格を否定するような発言を行い、著しい精神的苦痛を与えたという。

 同僚教諭が校長に相談したことから発覚。県教委は22年度末に報告を受け、聴き取りなどの調査を行い、パワハラと認定した。女性教諭は「威圧的な態度や、感情に任せた言葉を使い心からおわびする」などと反省しているという。

 県教委は「2人は現在、通常通り勤務している」と説明。勤務校は、同僚教諭が特定されることを理由に明らかにしていない。

 県教職員課の中島靖治課長は「服務規律の厳正確保について指導を重ねてきたが、このような不祥事が発生したことは遺憾。引き続き指導を徹底していきたい」とコメントした。

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