【2024年シーズン展望~ア・リーグ中地区~】3年連続で首位が入れ替わる実力伯仲の激戦区

2019年と2020年にツインズが連覇を飾ると、翌2021年からホワイトソックス、ガーディアンズ、そしてツインズと3年連続でチャンピオンが変わっている激戦区。今季もツインズが優勝候補に挙げられているが、次なる覇者はどのチームなのか。実力伯仲のア・リーグ中地区の戦力を分析する。

2019年にナショナルズがワールドシリーズを制し、ナ・リーグ東地区所属の全5チームが世界一を経験したが、それまで全チームが世界一を飾った唯一の地区がア・リーグ中地区だった。ここ3年も毎年優勝チームが入れ替わっている、実力伯仲の激戦区だ。

日本時間2月19日時点で、データサイト「ベースボール・プロスペクタス」の成績予想システムである「PECOTA」による今季の順位予想はこちら。

1 ツインズ(88.9勝73.1敗/勝率.549/プレーオフ進出確率78.8%)
2 ガーディアンズ(83.1勝78.9敗/勝率.513/38.5%)
3 タイガース(74.7勝87.3敗/勝率.461/5.0%)
4 ロイヤルズ(70.8勝91.2敗/勝率.437/1.5%)
5 ホワイトソックス(65.5勝96.5敗/勝率.404/0.1%)

昨季はリーグトップタイの233本塁打の重量打線でペナントレースを3年ぶりに制したツインズが優勝候補の筆頭だ。オフには21本塁打のジョーイ・ギャロがナショナルズへ移籍したが、ブリュワーズからFAとなった強打の実力者、カルロス・サンタナを獲得した。

また、昨季防御率リーグ4位の3.87を記録した投手陣では、前田健太とソニー・グレイがFAでチームを去ったが、トレードでマリナーズから2021年に13勝を挙げたアンソニー・デスクラファニを獲得するなど、補強に成功している。

2位予想のガーディアンズは、まだ外野手の補強を画策しているようだが、今季の最大の強みは先発陣だ。2020年のサイ・ヤング賞投手であるシェーン・ビーバーと、2022年に11勝を挙げたトリストン・マッケンジーがローテーションに完全復帰する見込みで、メジャー1年目から10勝を挙げたタナー・バイビーらが続く。

3位予想のタイガースはオフシーズンに入ると早々に動いた。補強のポイントである打撃陣では、ブリュワーズからトレードで5年連続出塁率.350以上のマーク・キャナを獲得すると、投手陣にはツインズからFAとなった前田健太と契約した。チームに絶対的なエースはおらず、前田が開幕投手を任される可能性もありそうだ。

2年連続最下位からの巻き返しを図る4位予想のロイヤルズは、レッズからFAとなった3年連続20本塁打以上のハンター・レンフローを、2月にはレッドソックスからトレードで救援右腕のジョン・シュライバーを獲得するなど、積極的な補強を見せている。

ホワイトソックスも、正捕手のヤスマニ・グランダルがFAとなると、アストロズからFAとなったマーティン・マルドナードを獲得。また、韓国プロ野球(KBO)で20勝を挙げてFAとなったエリック・フェディを迎えるなど、戦力を整えている。

所属する全チームがワールドチャンピオンを経験しているが、2016年にインディアンス(現ガーディアンズ)がワールドシリーズに進出して以来、ポストシーズン(PS)では地区シリーズ(DS)を突破できていない。今季、地区を制し、PSでDS突破を目指すのはどのチームになるのか。今季もア・リーグ中地区の予想外の展開に期待したい。

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