トランプ氏、プーチン氏非難せず 反政府活動家死亡で

[ワシントン 19日 ロイター] - 11月の米大統領選で共和党候補となる公算の大きいトランプ前大統領は19日、ロシア反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の死亡によって「米国で何が起きているかについて認識を深めている」とコメントした。

トランプ氏によるナワリヌイ氏の死亡に関する発言は初めて。ただ、バイデン米大統領や他の欧州諸国首脳らとは異なり、プーチン大統領を非難する内容ではない。

トランプ氏は「いかさま(crooked)急進左派の政治家、検事、判事による破滅に向けた緩慢かつ着実な前進だ。国境開放、不正選挙、法廷での著しく不当な判断が米国を破壊している。われわれは衰退の一途をたどっている。MAGA(アメリカを再び偉大に)2024」と述べた。

バイデン大統領は16日、死亡したナワリヌイ氏が「汚職、暴力、そしてプーチン政権のあらゆる悪事に対して勇敢に立ち向かった」と指摘。「プーチン氏にはナワリヌイ氏死亡の責任がある」とした。

大統領選に向け共和党候補指名を争うヘイリー元国連大使も、ナワリヌイ氏の死亡を受け、プーチン大統領と蜜月関係を続けているトランプ氏を非難した。

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