ひと/国土交通省北陸地方整備局能登復興事務所長に就任した杉本敦さん

◇一日も早い復旧・復興へ
能登半島地震で深刻な液状化被害が発生した石川県かほく市の出身。北陸地方建設局(現国土交通省北陸地方整備局)採用の職員として同地方での勤務経験が長く、3年前まで能登半島中央部にある七尾市役所に出向していた地の利を生かす。
「地域のことを少しは分かっていると思う。被災地の前線基地としていろいろな所を見て回り、地域の皆さんの声を聞きながら一日でも早い復旧・復興に向け頑張っていきたい」。
同省直轄または県からの権限代行事業として、国道249号や能越自動車道の本復旧や河川・砂防事業などをけん引。業務や工事を発注していく。
当面の課題は「(円滑な本復旧に向け)今も片道1車線しか通っていない道路を対面通行できるようにする」。出水期の二次災害に備え河道埋塞した河川の応急対策も急ぐ。16人でスタートした事務所の人員体制を4月には50人規模までに増強する方針も示す。
(すぎもと・あつし)1992年金沢工業大学工学部土木工学科卒、建設省(現国土交通省)入省。七尾市建設部次長兼土木課長兼建設調整室長兼能越道建設推進室長、北陸地方整備局富山河川国道事務所副所長(道路)、道路局国道・技術課道路メンテナンス企画室課長補佐などを経て、今月16日から現職。石川県出身、53歳。

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