冬眠の時期にクマ目撃…「イヌ」も関係か? 暖かさ以外で、クマが一時的に起きてしまった可能性を専門家が指摘

19日の山陰地方は、季節外れの暖かさが続いています。この暖かさの影響か、17日、クマの目撃情報もありました。
ただ、専門家は、クマが目撃された要因は、「イヌ」も関係しているのではと指摘します。どういうことなのでしょうか。

17日午前10時15分頃、島根県松江市東出雲町上意東にある下組集会所の近くで、小グマの目撃情報がありました。

近くを歩いていた住民がクマを目撃し、警察と市役所に通報。

その後、警察が駆け付け、目撃箇所付近のパトロールをおこないましたが、クマの姿は確認できなかったということです。

発見された足跡から、体長1メートル未満の可能性が高いとされています。

2月は本来、クマの冬眠の時期。鳥獣に詳しい専門家は、「暖冬」による影響も示唆しつつ、こんな可能性を指摘します。

島根県中山間地域研究センター鳥獣対策科 坂倉健太 主任研究員
「冬の時期、12月・1月は雪も降っていますし寒い時期もありますし、クマの生態として冬眠することは基本的にありますので、しっかり冬眠はしています。イノシシやシカの狩猟に関して、イヌを使ったりしますが、そういう外的な要因でたまたま一時的に起きてしまったという可能性が一番高いかなと思います」

島根県のイノシシとシカの狩猟時期は、2月いっぱいです。

冬眠していたクマが、狩猟で吠えるイヌに反応して一時的に目覚め、徘徊しているところを目撃された可能性もあるということです。

島根県中山間地域研究センター鳥獣対策科 坂倉健太 主任研究員
「クマをまず刺激しないことが一番ですので、距離が離れている場合は目を離さずに、背中を向けずに後ずさりしていただいて、車や建物の中に入っていただく」

松江市は、住民に注意を呼びかけていて、クマを目撃した場合は、警察や市まで連絡してほしいとしています。

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