空き家や0円物件「タダで物件を手に入れたのに」 リフォームや相続税で「別途費用がかかった人」6割弱

空き家やタダで物件を入手した方法は「相続」が最多 ※画像はイメージです(福永 雅文/stock.adobe.com)

高齢化に伴い、深刻化しつつある空き家問題。地域によっては空き家問題を解決しようと、無料で空き家を提供するところも出てきています。そこで、全国の10~60代以上の男女537人を対象に「空き家などの物件をタダで手に入れたことはあるか」について調査をしたところ、「物件を手に入れたことがある」人が5%いました。また、物件の入手方法については、「相続」が最多となりました。

不動産情報メディア『幸せおうち計画』を運営する株式会社AZWAY(東京都豊島区)が、2023年12月にインターネットで実施した調査です。

空き家やタダで物件を手に入れたことがあるか(提供画像)
空き家を手に入れた場合、費用はかかりましたか?(提供画像)

調査の結果、「空き家やタダで物件を手に入れたことがある」と答えた人は全体の5.0%でした。また、物件を手に入れた人のうち、リフォームや土地代など「別途費用」がかかった人は57.1%、かからなかった人は42.9%という結果になり、全体の6割弱の人が相続税や家具の処分代など何かしらの費用を支払っていることが分かりました。

空き家や0円物件の入手方法(提供画像)

続けて、「空き家やタダで物件を入手した方法」を教えてもらったところ、「相続」(32.1%)や「家族・知人・友人などから譲り受けた」(28.6%)などのほか、「地域の制度やプログラムを通じて手に入れた」(14.3%)という回答もみられました。

空き家や0円物件の用途(提供画像)

さらに、「手に入れた0円物件をどのように使っていますか」という質問には、約半数の人が「住居として使用」(46.4%)回答。ほか、「賃貸物件として使用」(17.9%)、「投資として使用」(3.6%)なども挙げられました。

一方で、「その他」は21.4%、「当てはまらない」が10.7%となり、たとえ無料で家を手に入れても、何らかの事情で物件を持て余していることがうかがえます。

空き家や0円物件を手に入れてから生活に変化は感じますか?(提供画像)

最後に、「空き家や0円物件を手に入れてから生活に変化はありましたか」と聞いたところ、「変化があった」と答えた人は46.4%となりました。

回答者からは、「古い空き家を購入し、夫婦で納得できるリノベーションを行い大変満足している」(30代女性)、「いわくがあるイメージだったものの、空き家制度経由で購入したところ、特に心配はなかった」(40代男性)といった前向きな意見が寄せられた一方で、「中に残っていた家財を処理するのが大変だった」(30代男性)や「実際に住まないため固定資産税の支払いが大変だった」(30代男性)といったマイナスの意見もみられたそうです。

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