「イ・ガンインのポスターを全て撤去せよ」卓球事件で“韓国の至宝”への誹謗中傷が収まらず。不買運動に発展で広告起用企業は苦悩。違約金は最大で8億円超か

パリ・サンジェルマンに所属するイ・ガンインへの誹謗中傷が収まらないようだ。

韓国の至宝がバッシングを浴びているのは、同国のサッカー界を揺るがした“卓球事件”を起こした張本人だからだ。

韓国代表が0-2での完敗を喫したアジアカップ準決勝ヨルダン戦の前日、食事時間中に卓球をして騒いだイ・ガンインら若手グループは、それを注意した主将のソン・フンミンらと衝突。イ・ガンインがキャプテンに拳をあげ、両者を引き離す中で、ソン・フンミンが指を脱臼したと報じられた騒動である。

イ・ガンインはSNSで「兄(先輩)たちの言葉に率先して従うべきでしたが、サッカーファンに悪いイメージを与えてしまい、申し訳なく思っています。失望させてしまった多くの方々にお詫び申し上げます」と謝罪。代理人は「ソン・フンミンに首筋をつかまれ、イ・ガンインがソン・フンミンの顔に拳を飛ばしたという内容は事実と異なる」との声明を発表したものの、事態はいまだに収拾の気配を見せない。

韓国メディア『Money Today』によれば、批判を浴びるイ・ガンインをコマーシャルに起用している企業は、不買運動などの対応に追われ、『アラチチキン』は自社のホームページからイ・ガンインの広告写真と映像を削除したという。

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また、通信会社の『KT』は「全国代理店と販売店に『イ・ガンインのポスターを全て撤去して退勤せよ』と通告した」と報じている。

「KT側は(イ・ガンインのポスター撤去は)購入特典プロモーションの終了によるものとしながらも、イ・ガンインとの広告及びスポンサー契約終了の可否については多角的に検討中と明らかにした」

同メディアは、イ・ガンインに支払われた広告費は『アラチチキン』で5億ウォンほど、『KT』や同じく広告モデルとして起用している『ネクソン』は10億ウォン以上と指摘。こう見解を綴っている。

「違約金は非公開契約が前提で具体的には分からないが、通常広告契約書には『法令違反や社会的物議を起こす場合、広告費の2~3倍に達する違約金を支払う』という条項が入るのが一般的だ。通例通りならイ・ガンインが支払うべき違約金は50億~75億ウォン(5.5億~8.25億円)のレベルだ」

卓球事件の余波はまだまだ続きそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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