2023年の国際収支は基本的バランスを維持、黒字額は2642億ドル―中国

中国国家外貨管理局は18日、2023年の第4四半期および通年の国際収支状況の速報値データを発表した。写真は杭州蕭山国際空港。

中国国家外貨管理局は18日、2023年の第4四半期(10-12月)および通年の国際収支状況の速報値データを発表した。同局の王春英(ワン・チュンイン)副局長(報道官)は、「2023年の中国の国際収支は基本的なバランスを保った。そのうち経常収支の黒字額が2642億ドルに達し、同期の国内総生産(GDP)に対する比率は1.5%となり、引き続き合理的でバランスの取れた範囲に収まった。国境を越えた資本の流動が安定に向かい好転し、対中投資は全体として純流入の状態を維持した」と述べた。人民日報が伝えた。

王氏は次の3点を挙げた。

(1)物品貿易の黒字額が過去2番目の高値になった。23年の中国の国際収支ベースの物品貿易の黒字額は6080億ドルとなり、22年に次ぐ規模だった。そのうち輸出は3兆1796億ドル、輸入は2兆5716億ドルで、いずれも過去最高の水準に達した。

(2)サービス貿易の運営がよりバランスの取れたものになった。23年の中国のサービス貿易の赤字額は2294億ドルで、新型コロナ発生前の水準に向かって回復傾向を示した。一方で、旅行と輸送が引き続きサービス貿易の主な赤字項目で、中でも海外留学と海外旅行の支出の規模が19年の8割近い水準まで戻った。他方で、サービス貿易の黒字項目が増加を続け、中でもコンサルティング、広告といった「その他のビジネスサービス」の黒字額が19年比96%増加した。

(3)対中投資が全体として純流入の傾向にあった。うち外資系企業の株式による直接投資は通年で621億ドルの純流入となり、第4四半期の純流入規模は第3四半期(7-9月)比で大きく増加した。速報値の計算によると、通年の証券による対中投資は純流入の傾向を示し、第4四半期の純流入の規模は過去2年間における高水準に達し、9-12月には外資による中国内国債の持続的な買い増しの規模は累計600億ドルを超えた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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