盛山文科相の不信任案、否決 衆院選の教団支援疑惑、立民提出

衆院本会議で自身の不信任決議案が否決され、一礼する盛山文科相=20日午後

 衆院は20日、本会議を開き、2021年の衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から支援を受けたとの疑惑を巡り、立憲民主党が提出した盛山正仁文部科学相の不信任決議案を与党と日本維新の会の反対多数で否決した。共産、国民民主両党は賛成した。不信任案提出を受け、20日に予定されていた24年度予算案に関する衆院予算委員会の一般質疑は取りやめとなった。

 本会議に先立ち、自民党の梶山弘志幹事長代行は20日の記者会見で「教団への解散命令請求という厳正な判断をした閣僚であり、関係も完全に断ち切っている」と述べ、不信任には当たらないとの認識を示した。立民の安住淳国対委員長は国会内で記者団に「教団との関係があったことを正直に申告しておくべきだった。教育をつかさどる閣僚であり、うそは良くない」と批判した。

 自民派閥の政治資金パーティー裏金事件でも政治倫理審査会の開催を巡って与野党攻防が激化しており、与党が目指す来週中の予算案衆院通過に向けた審議日程は窮屈になっている。

首相官邸に入る盛山文科相=20日午前
国会議事堂

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