性病検査は「無料」でできるって本当ですか? 検査の種類や特徴を教えてください!

コロナ禍で梅毒感染者が激減ののち急増

性病のなかでも梅毒はかつてから知られているものですが、2019年頃から世界的に感染病のコロナが流行した際に一時的に減少していました。

・コロナ流行によって梅毒感染者数が一時的に激減ののち急増

日本赤十字社によると、コロナの流行がはじまった当初は海外からの観光客が激減したこともあり、梅毒の感染者数が2018年度と比較して500人以上も減少しました。ところが、2021年になると梅毒感染者数が極端に増加し、過去最高数となっています。これは梅毒の特徴である潜伏期間の長さが原因のひとつでした。

・梅毒を初期段階で治療することは困難

梅毒の症状の進行は4段階ありますが、初期症状が出る第1段階の時期では梅毒であると気づく人はほとんどいないといわれています。そのため、検査や治療を開始するのは症状が進行した第2段階(感染から約3ヶ月)頃が多いです。

この頃になると、だるさや発熱、バラ疹と呼ばれているバラの花に似ている湿疹などの症状が出ています。自覚症状がないために、検査するまでの期間でほかの人に梅毒を感染させてしまうことが少なくありません。

性病検査は無料や匿名で行うことも可能

性病検査をしたいと考えていても恥ずかしいと感じたり、費用が気になったりして行動できないケースもあります。性病検査は匿名でできるものや、無料で受けられるものもあるため、気になる症状がある場合は早めに検査を受けましょう。

・病院以外で性病検査を受けられる場所

性病検査は一般的に病院で検査を受ける人が多いですが、保健所や専用の検査キット、相談室で検査を受けられます。ただ、保健所で検査する場合は、予約しなければならないケースが多いです。

通常、保健所ではHIVと梅毒の検査が受けられますが、場所によってはほかの性病検査が受けられるところもあります。これらの場所では検査ができますが、治療は病院に行かなければなりません。そのため、緊急の場合以外は、病院で検査を受けるほうがおすすめです。

・通常検査と即日検査の2種類がある

性病検査は1~2週間後に結果がわかる通常検査と、検査当日に結果がわかる即日検査があります。即日検査は、基本的に感染したであろう日から数えて90日以上経過している場合に正確な結果が出せるものです。

そのため、検査当日に陰性と出ていても、後日性病だったとわかるケースもあります。また、即日で陰性か陽性かの判断ができない場合は確認検査が必要になるため、結果的に1~2週間後にならないと結果がわからないので注意しましょう。

すぐに治療できるのは病院

性感染症の検査は保健所や専門相談室、検査キットなどでも行えます。保健所や相談室の場合は即日検査も可能ですが、検査を受けたタイミングによっては正確な結果が出ないこともあるので注意しましょう。

また、費用も無料、匿名で検査できることが多いです。ただ、検査結果を知ってすぐに治療を開始できるのは病院であるため、有料ですが、病院で検査するのもよいでしょう。

出典

日本赤十字社 コロナ禍での「梅毒患者数の増加」をご存じですか?
国立感染症研究所 感染症発生動向調査で届け出られた梅毒の概要 8P

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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