不動産大手の森ビル(東京都港区、辻慎吾社長)と太陽光発電施設施工管理のエコ革(佐野市高萩町、伊藤繁三社長)が協業で進める、農業と太陽光発電を同時に行う「営農型太陽光発電所(ソーラーシェアリング)」の完成披露式が19日までに、茨城県筑西市桑山で行われた。都内の虎ノ門ヒルズ森タワーに電力供給を開始した。
計画では本県など関東4県の計6カ所(計約10ヘクタール)に同施設を整備し、年間発電量約1460万キロワット時(一般家庭3500世帯相当)を、都心の森ビルのビルに供給する。各ビル使用電力の10~15%を賄うという。
今回完成した筑西市桑山の発電所は計画の第1号案件。広さ約1.9ヘクタール、年間発電量は約280万キロワット時で、発電施設の下では、小麦と大豆の栽培を行う。
農業と再生可能エネルギーの発電により、持続可能な社会を目指す事業で、森ビルの御厨宏靖(みくりやひろやす)常務執行役員は式典で「この案件がモデルケースとなって、いろいろな地域に広がっていくことを期待したい」とあいさつした。関係者によるテープカットも行われた。