社会人の8割、学歴はキャリアに「関係する」

2024年 学歴とキャリアの実態調査

ライボの調査機関「Job総研」は、2024年2月13日「2024年 学歴とキャリアの実態調査」の結果を公開した。約6割が「学歴社会は古い」とする一方で、6割超が「学歴社会は必要」と肯定していることがわかった。

「2024年 学歴とキャリアの実態調査」は2024年1月24日から29日にかけて、現在職をもつ全国の20~50代の男女でJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者を対象にインターネットで実施した。有効回答数は629人。

学歴とキャリアの関係有無を聞いたところ、「関係すると思う派」が80.3%で過半数を占めた。関係すると回答した人にその理由を聞くと、「社会的な信用やステータスが上がるから」が55.4%で最多となり、ついで「未だ学歴で判断する企業が多いから」48.7%、「最終学歴は希望する仕事に影響するから」36.8%となった。

学歴が「就活時に影響する」派は83.0%となった。実際に関係した場面は「書類選考時」が62.2%で最多となり、ついで「面接時」24.2%、「入社後」22.4%と続く。他人の学歴を意識するかを聞くと、「意識する派」が53.2%で約半数となった。意識すると回答した人に意識する相手を聞くと、1位は「同僚」71.0%で、2位「上司」55.2%、3位「部下」49.9%となった。

学歴社会への価値観を「古いと思う派」が59.5%と過半数を占めた。年代別では「古いと思う派」の最多は50代で63.5%。40代が61.9%、30代が58.1%、20代が56.4%と若い世代ほど低くなった。一方で学歴社会の必要性を、「必要だと思う派」は66.0%となった。年代別では「必要だと思う派」の最多は20代の73.9%。ついで30代が68.8%、40代が59.5%、50代が57.3%となった。

学歴社会への賛否を聞くと「賛成派」が66.9%となった。賛成と回答した人にその理由を聞くと「業界/職種への適応力の判断材料になるから」が47.3%で最多となり、ついで「自分が学歴のためにがんばった経験があるから」が39.0%、「若手の活躍機会になるから」が22.1%となった。

Job総研は「40、50代の『学歴社会への価値観』が新しいものになり、今後の日本社会の風潮が変わっていく可能性も読み取れるが、学歴社会の必要性を20代がもっとも感じ、価値観を受け入れている状態を踏まえると、今後も日本における学歴社会の継続および、さらなる浸透も予測できる調査結果となった」とコメントしている。

中川和佳

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