リリー・フランキーが思いを語る 錦戸亮は出演の理由を明かす 「コットンテール」メイキング映像

2024年3月1日より劇場公開される、リリー・フランキー主演の日英合作映画「コットンテール」から、イギリスロケのメイキング映像が公開された。

撮影が行われたのは、コロナ禍の2021年。ウィンダミア湖周辺の美しく開放感のある景色を背景に、主人公・兼三郎を演じたリリー・フランキーは、「国の中でも意見が違っていたり、分断されているような空気の中で、イギリスのスタッフと一つのものを作っていると、世界は繋がっているなと感じさせてくれる撮影で、人間的に成長させてくれた。遠く離れていても人は皆同じことを考え、真剣に仕事をしているということを見ることができて、人生にとって重要な経験となった」と語っている。

2021年の撮影当時は久しぶりに演技の仕事となった錦戸は、「お芝居から遠ざかっていたので、台本を読んでどんな映画になるんだろうと思いました。家族の物語でもあるから、やってみたいなと思った」と、出演の理由を明かしている。世界的巨匠であるアッバス・キアロスタミ作品への出演経験もある高梨は、パトリック監督の現場について「日本ではみんなが揃ってからお芝居をするのが普通なのですが、役者と監督で芝居を作ってからスタッフさんに見せるのが新鮮でした」と、日本での撮影スタイルとの違いを驚きつつも、楽しんでいる様子を見せている。

本作には、「ベルファスト」でアカデミー助演男優賞にもノミネートされたキアラン・ファインズも出演。初共演となる娘で、同じく俳優でもあるイーファ・ハインズとともに、本作の魅力を語っている。メイキングの最後では、リリー・フランキーが「みんなが小さなことでもすごく大切に描こうと言って、話し合って何回もやり直してセッションしている。ものづくりとはこうあるべきだなと、思い出しました」と、自身もクリエイターであるリリー・フランキーらしい感想を述べている。

「コットンテール」は、妻・明子(木村多江)を失うまで、一人息子の慧(トシ)と疎遠になっていた兼三郎らの物語。明子の葬式で、久しぶりにトシと妻さつき、孫のエミに会った兼三郎。喪主の兼三郎は、酒に酔い、だらしない態度を見せる。明子の遺言状は、子供の頃に愛した「ピーターラビット」の発祥地で、夫婦で行きたいと思っていたイギリスのウィンダミア湖に散骨してほしいという内容だった。兼三郎と慧一家は、明子の最後の願いをかなえるためイギリスに向かう。しかし、心を開き合えない兼三郎と慧は言い争いとなり、兼三郎は何も言わずに一人で湖に向かってしまう。道に迷い途方に暮れる中、農場でジョンと娘メアリーの世話になり、次第に心が安らいでいった兼三郎は、迎えに来たトシにずっと言えなかった秘密を打ち明ける。

主演のリリー・フランキーに加え、木村多江、錦戸亮、高梨臨らが出演。監督・脚本は、早稲田大学に留学経験があり、日本の映画や小説などに多く触れてきたパトリック・ディキンソンが務めている。日本に素晴らしいスタッフやキャストがいることを知ったディキンソン監督は、インターナショナルな作品の方が面白くなると考え、日本とイギリスの2つの国をまたがる話にすることを決めたと合作の経緯を語っている。

【作品情報】
コットンテール
2024年3月1日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
配給:ロングライド
©️2023 Magnolia Mae/ Office Shirous

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