ナショナルズのラーナー・オーナー 球団を売却しない方針を明言

ナショナルズのオーナーを務めるラーナー家は、2022年ごろから球団売却についての話し合いを行ってきた。しかし、日本時間2月20日、代表オーナーのマーク・ラーナー氏が地元紙「ワシントン・ポスト」に対し、当面のあいだはラーナー家が球団経営を続けることを明言。「球団売却はしない。我々のファミリーは、チームは売らないと決めたんだ」とラーナー氏。球団の広報を通じて、ラーナー氏のこの発言が事実であることが確認されており、球団売却の方針は撤回されたようだ。

ナショナルズは1969年にカナダのモントリオールに誕生したエクスポズが首都ワシントンへ移転する形で2005年に誕生。当時、チームはMLB機構の管理下に置かれていたが、2006年にラーナー家が4億5000万ドルで買収した。それ以来、20年近くにわたってラーナー家がチームを保有し続けている。

しばらくのあいだは低迷が続いたナショナルズだが、2012年に初の地区優勝とポストシーズン進出を達成。その後、2014年、2016年、2017年にも地区優勝したが、いずれも地区シリーズで敗退し、ポストシーズンではなかなか勝てない時期が続いた。しかし、2019年に初めてワイルドカードでポストシーズンへ進出すると、ブリュワーズ、ドジャース、カージナルスを次々に撃破して初のリーグ優勝。さらに、ア・リーグ王者のアストロズを4勝3敗で打ち破り、球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

世界一のあと、4年連続地区最下位と苦しい時期が続いているナショナルズだが、ラーナー氏は今後、チームが再び頂点に立つことを期待している。「何も変わっていない。今は球団を売る時期でも時点でもないと判断しただけだ。我々はチームを保有することに満足しているし、いつか再びチャンピオンリングを持ち帰りたいと思っている」とラーナー氏。なお、2018年からチームの指揮を執っているデーブ・マルティネス監督は「近い将来、もう1度ワールドシリーズ制覇を狙えると思う」とチームの現状に手応えを感じているようだ。

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