「SAGAいくすと」にふるさとづくり大賞・団体表彰 佐賀市で高校生アスリートの寮運営

馬場成志総務副大臣(左)から表彰状を受け取ったSAGAいくすとの稲森潤社長=東京都千代田区のホテル

 ふるさとをより良くしようと活動する団体・個人を表彰する総務省の「ふるさとづくり大賞」で、高校生アスリートの寮を整備・運営している佐賀市の合同会社「SAGAいくすと」が団体表彰を受賞した。表彰式が16日、東京都内で開かれた。

 県立高に寮がなく、有望な高校生が県外に流出している現状に歯止めをかけようと、同社は使用されていなかった九州電力の佐賀市内の社宅をリノベーションし、高校生アスリート向けの寮として2022年4月に開所した。現在は11校の15競技、48人が暮らしている。

 既存の建物を再利用し、県内高校生の流出防止に加え、県外からの流入促進にも貢献していると評価された。稲森潤社長(52)=九州電力佐賀支店副支店長=は「受賞は光栄で励みになる。今年の4月で3学年がそろうので、しっかりと取り組んでいきたい」と話した。 

 ふるさとづくり大賞は1983年度から開催し、41回目。本年度は都道府県から82件の推薦があり、最優秀賞には、地元農産物の直売所や加工施設、レストランなどの運営を通し、農家と消費者が共に地域を盛り上げる活動に取り組んでいる「シュシュ」(長崎県大村市)が輝いた。(大橋諒)

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