国民・玉木代表“裏金”問題で森喜朗氏の参考人招致を要求 自民議員には政治倫理審査会への出席迫る

国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が20日、国会内での定例会見で、野党が自民党の衆院議員51人に対して出席を求めている政治倫理審査会(政倫審)について「出てきて説明するように、党の総裁としても促すべき。個々人の判断という建前は建前ですけれど、本当に実現しないと、予算の年度内成立も厳しくなると思いますよ」と、岸田文雄首相(66)に迫った。

玉木氏は「我々は不毛な日程闘争をするつもりはないですけど、今回は民主主義の根幹に関わることで看過でできない。自民党が、自主的に自浄能力を発揮できるかどうか問われていると思いますが、今の時点では発揮できていない」と批判。そのうえで「予算の審議に対しても、厳しい姿勢で望みたい。速やかな政倫審に対する出席を決めて、議員はすべて説明すべき」と揺さぶりをかけた。

政倫審への「5人組」といわれる清和政策研究会(安倍派)幹部や、二階敏博元幹事長が出席するかが注目されるが、玉木氏は「安倍元総理が『やめた方がいいんじゃないか』ということを提起したことに対して、安倍(晋三)元総理が亡くなられた後にそれを復活させたという経緯も言われている」と指摘。「派閥の幹部、とりわけ『やめた方がいい』と言われたのにその後もやることを誰かが指示しているわけですから。その意味では安倍派の幹部、そして二階派の幹部と言えば二階さん。こういった方々は最も本質をよくわかっている方ですから。出てきて説明すべきだと思いますね」と、出席は不可欠だとした。

玉木氏は「安倍派の場合は、直近のトップである安倍元総理と細田(博之)元議長が亡くなられている。20年前からやっているってことは、森会長の時ですよね」と、森喜朗元首相への調査の必要性を強調。「政倫審は現職の議員の出席を求めるというのが前提になってますが、やはりこれは参考人でですね、森元総理にも国会に来ていただいて、20年前からスタートした最初のきっかけや、理由を説明いただくのが今回の裏金問題の本質に迫る意味では不可欠。併せて要求していくべき」と述べた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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