大躍進ジローナにリーグ戦で黒星をつけた2クラブ目はビルバオ! “千両役者”ベレンゲルが2得点

アスレティック・ビルバオのFWアレックス・ベレンゲルが、19日に行われたジローナ戦を振り返った。同日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

シーズン開幕当初から6年ぶりの欧州大会出場権獲得を掲げてきたアスレティック・ビルバオにとって、第24節終了時点で積み上げた勝ち点46は、クラブの過去数年における最高ペースだ。主力選手が好調を維持するとともに、若手選手の台頭も目立つなど充実のシーズンを送っている。ただ唯一の誤算が、想定外が起こった。そう、大躍進を続ける2位ジローナの存在である。17勝5分2敗の勝ち点56。喫した黒星は、すでに2度の対戦を終えたレアル・マドリードにのみ。例年であれば、3強のすぐ後ろにいたであろうアスレティック・ビルバオが、5位となっている要因と言えるだろう。

負ければ勝ち点差が『13』にまで開く状況で迎えた19日、アスレティック・ビルバオはチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いの趨勢を決するジローナとの大一番に。そして、本拠地『サン・マメス』で行われた同試合は、“またしても”FWアレックス・ベレンゲルのために用意された舞台だった。試合開始早々の2分に左足のシュートを決めると、1-1の56分に再びゴールネットを揺らしてドブレーテを達成。3-2の勝利に大きく貢献し、マン・オブ・ザ・マッチに輝いたのだ。

試合後、ベレンゲルは「ホームで勝ち点を獲得することは、上位にとどまるためにとても重要なこと。サン・マメスは“聖堂”だ。僕たちは死に物狂いでプレーし、みんながプレッシャーをかける。まだ試合はたくさん残っているけれど、このペースを維持できれば、高みに到達できるよ」としつつ、「狂ったようになってはいけない。(4位の)アトレティコとの勝ち点差は『2』なのだから、1試合1試合を大切にしていこう。ただね、僕らの目標は欧州大会の出場権を獲得することであって、それ(CL)に拘りすぎる必要もないんだ。チームは今、良い方向に向かっている」と語った。

そんなベレンゲルの現行契約は、満了まで半年を切った。エルネスト・バルベルデ監督が就任して以降、それまでセンターフォワード起用されていたFWイニャキ・ウィリアムズが右ウィングに、さらに左ウィングはFWニコ・ウィリアムズが頭角を現したことで、スタメンの座を失いつつあったのも確かだ。ただ、イニャキが不在となった今年1月のバスク・ダービーでは、2ゴールを決める活躍で勝利に貢献。その他、2021-22シーズンの国王杯・準々決勝レアル・マドリード戦や2020-21シーズンの同大会・準決勝レバンテ戦など、なにかと大一番に強い同選手は「僕はここでの日々を続けることに関して、常に自分の立場を明確にしてきた。みんなからの愛情に感謝している。こんなにも、スタンドが僕の名前を呼んでくれるなんて」と思いを巡らせている。

アスレティック・ビルバオは今後、欧州大会出場権争いに身を置く7位ベティス戦、40年ぶりの優勝が懸かる国王杯・準決勝アトレティコ・マドリード戦、3位バルセロナ戦と難敵との対戦が続くが、大丈夫、頼もしい“千両役者”がチームを救うだろう。

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