認知症や物忘れ、日常の「困った」にヘルプカードを 福島県郡山市 市内の店舗でデモンストレーション

市ホームページから入手できるヘルプカードの台紙

 福島県郡山市は認知症患者や物忘れが不安な人が日常生活で困った際に必要な支援内容を周囲に示す「希望をかなえるヘルプカード」を作成した。市内のヨークベニマル台新店でデモンストレーションが行われ、困り事を解決できるよう関係者がヘルプカード利用の流れを確認した。

 認知症でも住み慣れた地域で自分らしく暮らせる「認知症バリアフリー」を推進する狙い。外出時の安心を後押しする。

 デモンストレーションでは、市内の介護事業所「はなひろ」が運営するデイサービスセンターの利用者らがヘルプカードを示した。「商品の陳列場所を教えて」「セルフレジの使い方を教えて」「ゆっくりと大きな声で話して」といった内容に店員が対応した。地域包括支援センター職員がサポートした。

 店員向けの講話では、安積高齢者あんしんセンターの細川賢恵さんが認知症の特徴や周囲の正しい関わり方などを伝えた。

 ヘルプカードは市地域包括ケア推進課と17カ所の地域包括支援センター窓口で、本人または家族ら支援者が受け取る。市ホームページからのダウンロードも可能。問い合わせは同課へ。

(郡山版)

ヘルプカードを示したデイサービス利用者にセルフレジの使い方を教える店員(右)

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