「恥ずべきことしてない」不信任案「否決」の盛山文科相、国会審議ストップの責任感じさせぬ「笑顔」の厚顔無恥

2月20日、自身の不信任決議案が否決され、自席で笑顔を見せる盛山正仁文部科学大臣(写真・長谷川 新)

「これまで正々堂々と、何ら恥ずべき行動はとってこなかったと思っています」

旧統一教会(世界平和統一家庭連合)側より選挙支援を受けたことなどから、2月19日に立憲民主党は、盛山正仁文部科学大臣の不信任決議案を衆議院に提出。それを受けて、盛山大臣は記者団にこう語った。

「記者団は盛山大臣に『新聞の世論調査では辞職すべきとの回答が多いが』と質問しましたが、『私は旧統一教会とはいっさい関係を断ち、粛々と解散命令請求をおこなっている。被害者救済のための法律の成立にも協力をしている』として、さらには『私の行動を十分見てもらえれば、信頼をしてもらえるのではないか』とも述べました」(政治担当記者)

不信任決議案は、2月20日午後の衆院本会議で自民・公明両党などの反対により否決されたが、SNSには、これまで盛山大臣が予算委員会などで「まったく記憶にない」「うすうす思い出してきた」などの答弁を繰り返してきたことから、《記憶にないと答弁を繰り返して、行動は覚えていない設定なのに、この発言はおかしい》《記憶ないのに何で否定は出来るのか?》《恥ずべき行動はとってこなかった??? 記憶あるんかい???)など、皮肉る書き込みが殺到していた。

こうした不信、不満を抱く国民の怒りをさらにあおったのが、2月19日の衆議院予算委員会での盛山大臣の行動だ。

「午後の審議が始まる13時、盛山大臣が委員会室に入ってきたのですが、表情がとにかく明るいんです。とても不信任決議案が提出される当の本人とは思えませんでした。さらに、同僚議員らと大笑いする余裕も見せました。

2023年12月12日、当時の松野博一官房長官の不信任決議案が採決されましたが、否決を受けて松野氏は議員席に向かい、ニヤリと笑ったのです。翌日の13日には、岸田内閣に対しての内閣不信任決議案が採決されましたが、このときも岸田首相と麻生副総裁が笑い合っていました」とベテラン政治担当記者はあきれる。

さらに、1月26日の通常国会開会の本会議場では、裏金問題で糾弾されていた『安倍派5人衆』が、笑いながらほかの議員たちとあいさつをしていた。

「このことからも分かるように、いまの自民党に緊張感は微塵もありません」と立憲民主党議員秘書。盛山大臣の不信任決議案採決で、衆議院予算委員会が開かれず、国民生活に直結する令和6年度の予算案成立に向けた日程が窮屈になっている。そうした責任をどう感じているのだろうか。

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