県議会で知事「県政課題の道筋つけ引き継ぎたい」

県議会は代表質問が行われました。佐竹知事は4期目の残り任期で県政の諸課題に道筋をつけ、次の代に引き継ぎたいと改めて述べました。学校教員や警察官の深刻ななり手不足の問題も取り上げられました。

5人以上の議員が所属する会派だけが行える代表質問。現在は自民党とみらいだけで、午前は自民党の代表質問が行われました。

佐竹知事は来年4月の4期目の任期満了で退く意向を示しています。15年近い県政運営の成果として、佐竹知事は秋田の優位性を生かしての洋上風力発電の導入・拡大や、輸送機産業の集積、園芸メガ団地の整備などを列挙しました。残る1年余りの任期について、「人口減少の対応を最優先として、未来の秋田を支える人への投資や気候変動等に対応する防災力の強化に重点的に取り組む事で、若者等の県内定着・回帰や企業の人材投資・確保、県土の強靭化など、県政の諸課題に道筋をつけ次の代に引き継いで参ります。」と述べました。

秋田は全国の中でも少子化が顕著で学校の教員や警察官もなり手不足が深刻です。小学校の教員採用試験の倍率は低下が目立ち、今年度は1・4倍と高かったころの半分以下となっています。安田浩幸県教育長は、「来年度より、試験および合格発表日の前倒しを行うほか、県内外の学生を対象とした説明会の実施。他県教諭および教職経験者に対する優遇制度や、中学校教諭志願者における小学校教諭の併願制度の導入など、受験しやすい制度の拡充を図っております」と述べました。

森田正敏県警本部長は「若者の県内定着・回帰を念頭に、県内外の就職適齢者が受験しやすい環境を整備するなど、募集活動のさらなる強化に取り組んでいるところであります」と述べています。今年度の警察官の採用試験の受験者は、過去最少の221人で、倍率も過去最低となりました。優れた人材を確保するためには受験者の確保が重要で、県警察本部は一次試験を2か月早めて5月に実施します。

総じて人口減少問題が県政の最重要課題で、佐竹知事も長期にわたって取り組むべきと述べ、自らも力を注ぎ次のリーダーに引き継ぐ考えを示しています。

© 株式会社秋田放送