岡山市北区の表町商店街の南側で、半世紀に渡り地域に愛されてきた「時計台」が解体されました。地域の人からは、別れを惜しむ声が聞かれました。
午前9時過ぎ、長年、時を刻んできた時計が外されます。表町商店街・南側のこの場所に、イベントなどを行う「サーカスドーム広場」を整備することに伴って、きょう(20日)撤去が始まりました。50年前から待ち合わせ場所としても親しまれてきた時計台です。
(近くの人)
「小学校がこっちだったんですけど大体このあたりまで帰ってきてここで友達と解散したり…『時計台があるところで』って言ったらわかるようなところでした
(近くの人)「鏡もあって良かったかな。姿勢も正せるし」
近くで文房具店を営む女性は、作業を見守りつつ、別れを惜しんでいました。
(近くの人)
「仕事場からふっと『今何時?』と見ていた。目印というか‥一日の始まりと終わりと。生活の中にずっと入ってたんでちょっとさみしいかな」
そして、時計が取り付けられていた板が外されると…何と中からは別の時計が現れました。およそ25年前、一帯のアーケードが改修されるまで使われていた先代の時計だそうです。
(岡山表町南部商店街振興組合 矢部久智理事長)
「この時計台がずっと上まであってアーケードの上から電気を取りながら時計を動かしていた。アーケード改修時に『切らないといけないよね』と、『囲いをして新しい時計をつけましょう』という」
時計台は、形を変えながらこの場所で町を見守り続けてきました。
(岡山表町南部商店街振興組合 矢部久智理事長)
「時計台と同じように、ワクワクが始まる場所にしていきたい」
広場の整備はおよそ1か月間行われ、3月23日には新たな広場の完成記念イベントが行われる予定です。