路上でイノシシにかまれ20代男性けが 鹿児島市の住宅街 昨年11月には隣接校区で小学生男児が被害 市「遭遇したら静かに距離取って」

 鹿児島市明和1丁目の住宅街の路上で、20代男性がイノシシに足などをかまれ、軽傷を負っていたことが20日、分かった。現場周辺では昨年11月も小学生が襲われ、けがをしている。イノシシは見つかっておらず、市は周辺の小学校や町内会に注意を呼びかけている。

 市生産流通課によると、男性が襲われたのは17日午後5時15分ごろ。現場は山沿い近くで、JR鹿児島中央駅から北西に直線で約2キロ。同課は「遭遇した場合は刺激しないように慌てず、静かに距離を取ってほしい」としている。

 現場付近では小学生が襲われて以降、目撃情報が相次いでいる。市の依頼を受けた猟師が5カ所に箱わなを設置しており、これまでに3頭が捕獲されている。

 市教育委員会では19日、イノシシの出没情報を明和小、明和中に提供。遭遇時の対応を児童生徒に指導するよう呼びかけた。

 昨年小学生が襲われたのは、明和地区に隣接する原良小校区内。最近もその現場近くでイノシシの鳴き声が聞こえたといった情報が交通指導員から学校に寄せられている。

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