中嶋勝彦の背中から“闘魂”が消失!「××スタイル」を貫いて三冠ヘビー級王座防衛!

20日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『エキサイトシリーズ2024』が開催。中嶋勝彦が『××スタイル』で斉藤ジュンを下して三冠ヘビー級王座の4度目の防衛に成功した。

中嶋は2002年にWJプロレスから当時史上最年少であった15歳9ヶ月でプロレスラーデビュー。その後はNOAH所属となり2度のGHCヘビー級王座戴冠や史上初のN-1 VICTORY二連覇を達成するなど団体の中核を担う選手となった。
しかし、中嶋は昨年9月末を以て突然のNOAH退団し、フリーとなって全日本プロレスへと殴り込みをかけて11月には三冠ヘビー級王座を戴冠。NXTからの刺客である“ウィリアム・リーガルの息子”チャーリー・デンプシーからも防衛を果たしNXT進出を叫ぶなど、全日本で頂点を極めているばかりか世界も視野に入れている。

全日本に上陸した中嶋は突然『闘魂スタイル』を自称し、昨年末の三冠王座戦では“過激な仕掛け人”新間寿を帯同し『アリ・ボンバイエ』で入場。勝利した後には全日本プロレスのリングで「1.2.3.ダァー!」を叫び、炎のファイターで帰って行くなどNOAH時代を知るファンからは不安な声が聞こえてくる行動を見せていた。

こうした中嶋の言動に対してアントニオ猪木さん側も黙認していたものと思われていたが、全日本プロレス株式会社が『闘魂スタイル』を商標登録したり、中嶋が『1!2!3!ダァー!』のフレーズを使ったことで重い口を開く。「馬場さんは天国からこの事態をどう見ているでしょうか」と極めて強い拒否感情を含む言葉とともに法的措置も辞さない構えを見せた。

本来であれば、この日は1月の世界タッグ戦で中嶋に直接土をつけて防衛した斉藤レイが三冠王座に挑戦する予定であったが、レイの負傷欠場によって急遽兄の斉藤ジュンが挑戦することに。
中嶋は「闘魂スタイルvs王道スタイルの最高峰の試合を見せてやる」と語っていたが、事実上闘魂スタイルが封印されている中でどのようなスタイルを見せてくれるのかに注目が集まっていた。

ジュンのセコンドには、腕を三角巾で吊った状態のレイが付く。
一方、中嶋のガウンに書かれていた『闘魂STYLE』の文字は、最初の2文字がバツで消された『××STYLE』になっていた。

試合が始まると、中嶋はローキックを軸とした足攻めを行っていくが、ジュンは少し表情を歪めるだけで倒れず上から見下ろす。
圧倒的体格差を生かしたパワーファイトで猛攻をかけたジュンは、コーナーで中嶋の顔面を踏みつけてお株を奪うシャッターチャンス。中嶋もドラゴンスクリューで流れを変えて徹底した足攻めから本家本元のシャッターチャンスでやり返す。
機動力を削がれたジュンは組み付いて押し倒しマウントエルボーを連打。中嶋もマウントを取り返してナックル連打と荒々しいファイトを見せる。
中嶋はマウントエルボーをキャッチして三角絞めに捕らえるが、ジュンが右手一本で持ち上げてパワーボム。さらに四股を踏んでからレイの技であるアイスバインを叩き込んでから必殺のサイコブレイクを狙うが、腰投げで切り返した中嶋が顔面に殺人張り手。ぐらりと揺れたジュンを中嶋がノーザンライト・ボムで突き刺して3カウントを奪った。

マイクを取った中嶋は、「今日というこの特別な日に、この全日本プロレスのリングで精一杯の……俺の、××(バツバツ)スタイルを見せられた。斉藤ジュン、レイ、SAITO BROTHERS、ありがとう!そしたら、SAITO BROTHERSのDOOMスタイルと、俺の××スタイルで一緒に組んだらいいと思わないか?」と共闘を要求するも、2人は嫌悪感むき出しの様子で拒否して退場。

中嶋が「明るく、楽しく、激しい、全日本プロレスさんよ。元気が足りねえよッ!元気に闘う××スタイルの中嶋勝彦が今もなお、三冠ベルトを持っている!いつ、なんどきも、全日本プロレスの挑戦を受けてやる!そろそろ出てきて良いんじゃないのか?なあ、諏訪……」と諏訪魔を次期挑戦者に指名しようとしたところで安齊勇馬が現れて挑戦表明。

ファンからの大歓声を受ける安齊に対し、中嶋は「諏訪魔も連れて2vs1でやるか?俺はどっちでもいいぞ。お前の力で、俺の首を掻っ切ってみろ!」と不敵に笑った。

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