マイダン革命の英雄を追悼 親ロシア政権崩壊から10年

ウクライナの「マイダン革命」から10年となるのに合わせた式典で、多くの花が手向けられた慰霊碑=20日、キーウ(共同)

 【キーウ共同】2014年にウクライナの親ロシア政権が崩壊した「マイダン革命」から10年となるのに合わせ、20日に首都キーウ(キエフ)中心部で革命の犠牲者107人を追悼する式典が開かれた。107人は「天国の100人の英雄」と呼ばれる。当時、革命に関わった人たちが慰霊碑に花を手向けた。

 ゼレンスキー大統領は20日の声明で「10年前、ウクライナは欧州の一部になると決断した。彼らはウクライナの自由のために命をささげた」とたたえた。妻オレナさんと共に慰霊碑を訪れ、ろうそくを供えた。

 革命後に大統領に就任したポロシェンコ前大統領も献花した。「主権を守るために戦った何十人もの人が目の前で殺された。彼らの偉業を決して忘れない」と強調した。

 マイダン革命は、13年11月に親ロのヤヌコビッチ大統領(当時)が欧州連合(EU)との協定締結の準備凍結を表明したことで始まった。キーウ中心部の独立広場周辺で抗議活動が続き、14年2月に治安部隊の発砲で100人超が死亡。ヤヌコビッチ氏はキーウから逃れた。

「マイダン革命」の犠牲者107人を追悼する式典で、妻オレナさんと共に慰霊碑を訪れたウクライナのゼレンスキー大統領=20日、キーウ(ロイター=共同)

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