香川県/さぬき浜街道・五色台トンネルが貫通、施工は安藤ハザマJVら

香川県が進める一般県道高松坂出線(さぬき浜街道)五色台工区(高松市生島町~坂出市青海町間の約7キロ)の4車線化事業の一環として建設してきた五色台トンネルが20日に貫通した。全長1370メートルで、施工は高松側工区600メートルを村上組・青葉工業・城北建設JV、坂出側工区770メートルを安藤ハザマ・真部組JVが担当。貫通精度は水平方向に7ミリ、高さ方向で3ミリという高い技術力を見せた。
同日、施工者主催により現地で貫通式が開かれた。池田豊人知事らが貫通掘削開始のスイッチを入れ、無事貫通を確認。池田知事や大西秀人高松市長、有福哲二坂出市長らが貫通点の通り初めや鏡開きなどを行い、無事貫通を祝った。
さぬき浜街道は高松市と中讃、西讃地域の臨海部を結ぶ重要路線。五色台工区は2019年度に拡幅工事に着手した。対面通行の五色台トンネルの南隣に新しいトンネルを通すため、坂出側工区は22年10月、高松側工区は23年5月から掘り進めてきた。新トンネルは全幅10・75メートルで2車線、片側歩道となる。
式典で池田知事は関係者に謝意を示すとともに「4車線になることで交通が安定する。企業の立地や災害時の迅速な復旧にも期待される。経済、社会、災害時の命の道として皆さんに愛され活躍することを願っている」と期待を述べた。
村上組の村上博信社長は「地元建設会社による初のトンネル工事。3社の社史に残る誇れる仕事となるよう技術を結集して取り組んできた」と振り返った。安藤ハザマの田邉裕之四国支店長は「安全はすべてに優先するという当社の基本理念にのっとり、工事竣工まで無事故・無災害にまい進する」と決意を語った。
工期はいずれも4月30日まで。24年度中に4車線道路として供用開始する予定となっている。

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