自民党で派閥再編の動き?総裁選で派閥は復活するの?自民党の今を解説!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2024年2月18日に公開された動画のテーマは……解散したのに派閥が再編!?結局どうなるの?

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、派閥再編の動きについて語っていただきました。

派閥は復活するの?今の自民党の状況とは?

【このトピックのポイント】
・旧安倍派再編の動きはあくまでグループであり現時点では派閥とは異なる
・派閥なのかグループなのかは総裁選ではっきりわかる
・マスコミがこれからの政治を正しく伝えるには認識を改めることが必要

派閥再編?解散後の旧安倍派に新たな動き

派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、自民党の複数の派閥が解散を発表しましたが、旧安倍派において新たな再編の動きが進んでいるとの報道が出ています。

主流を率いるのは福田達夫氏で、高市早苗氏と合流し、新たなタカ派集団を作る可能性が浮上しているとのことです。

松田氏はこの報道に対し、派閥が解体されたことによってこれまでのような派閥主体のパーティーができなくなっていること、さらにこれまで派閥が持っていた人事や資金面における援助機能もなくなっていることに言及。

派閥再編と表現されているものの「そういう(これまでのような)派閥は作りにくいんじゃないか」とコメントし、現時点では派閥というよりは緩やかなグループという形にとどまるとしました。

MC鈴木邦和もそれに同意。議員が政策を実現するためには協力関係が不可欠であり、派閥でなくとも議員がグループを形成することは仕組み上必然のこととコメントしました。

MC鈴木「議員が固まっていくのを全部が悪い動きみたいな感じに評するのはちょっと違うなと思うんですよね」

ここで松田氏は派閥の歴史に言及。1955年の自由民主党結成に伴う旧自由党と旧民主党の対立が派閥の源流にあると説明します。その後、「三角大福中」と言われる5大派閥が生まれ、目指す日本の方向性の違いで競い合うこととなります。

また、中選挙区時代は自民党内での競争において派閥が一定の役割を担っていました。現在では弊害の部分がクローズアップされがちなものの「切磋琢磨したり、政策を戦わせたりというメリットも確かに大きかった」と松田氏はコメントしました。

派閥は復活する?ポイントは総裁選

今後の派閥のあり方について、「派閥というよりグループみたいなものになっていき、本当に派閥なのか派閥じゃないのかは総裁選ではっきりする」と松田氏。

総裁選になったときに、グループで1人の総裁候補を応援する党議拘束のような「しばり」を設けるのかどうかが「一番わかりやすい踏み絵になる」とコメントしました。

今後、派閥からグループに移行し、掛け持ち可能で総裁選では自分の意志で投票できるということになれば、これまで派閥が持っていた人事の差配や資金力はなくなり、求心力や引き締めも弱くなることが予想されます。

MC鈴木はその点について「自民党内で物事がどう決まっていくのかが見えにくくなる」とコメント。

松田氏はそれに対し「マスコミの問題も大きい」と返します。

これまでマスコミの政治部で培ってきた政治の見方、例えば派閥や人間関係、タカ派やハト派といったものが、意味をなさなくなってきていると松田氏。それにもかかわらずその文脈で政治を語ろうとするために政治がわかりづらくなっていると語ります。

松田氏「実態としては派閥の問題でないものが派閥の問題のようになったりとか。(中略)大新聞社、政治部的な発想の分析はずれてきていると思います」

派閥は良い面もあったものの、今回の政治資金規正法違反は根絶すべき問題でもあります。松田氏は外部からチェックを入れるなど実効性のある再発防止策の必要性に言及しました。

その上で、「なんでも連座制にするのは怖い」とコメント。MC鈴木も「その議員を意図的に落とすこともできる」との懸念を示しました。

松田氏は今回の裏金事件について、金の動きそのものには違法性がなかったことに触れ「必要以上に悪いものだというか、報道が行き過ぎているという疑問もある」とした上で「ちゃんと実効性のある再発防止の議論をしてほしい」と締めくくりました。

動画本編はこちら!

派閥解消で党内の動きが見えづらくなった?今の自民党を松田氏が解説!

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