マイカー乗り合い「ノッカル」、建設業協会が送迎に一役 朝日町と連携協定

協定書に署名した笹原町長(左から2人目)と伊藤会長(同3人目)

 富山県の朝日町と町建設業協会は20日、マイカー乗り合いサービス「ノッカルあさひまち」に関する連携協定を結んだ。会員事業所の従業員が積極的にノッカルのドライバーに登録。ドライバーを増やすことでより円滑な運行につなげ、サービスを向上させる。

 ノッカルは、ドライバー登録した住民のマイカーに、利用者が「乗っかる」仕組み。住民同士の支え合いに基づいた交通手段として朝日町が博報堂(東京)と連携し、2021年10月から本格運行を始めた。利用登録者数は約450人で、延べ利用者数は4773人に上る。

 町建設業協会には38事業所が加盟。ドライバー登録した各事業所の従業員が会社帰りに、公共施設などで予約した利用者を乗せ、自宅まで送るといった運行形態を想定する。

 今回新たに協会事業所の従業員19人が登録し、ドライバーは計52人となった。20日に町役場で締結式があり、笹原靖直町長と同協会の伊藤政博会長が協定書を交わした。町長は「頭打ちになっていたドライバーの確保に理解が得られ、感謝したい」と話し、伊藤会長は「町の事業に協力することは地域貢献につながる。さらなるドライバー登録に努めたい」とあいさつした。同席した同協会の深松隆副会長は自らもドライバー登録したことに触れ「人を乗せることで程よい緊張感が生まれ、安全運転を日頃からより意識するようになった」と実感を込めた。

 ノッカルを巡っては県内外から町へ100件以上の視察があり、高岡市や山形県西川町、浜松市で導入された。

「ノッカル」のドライバー(左)に迎えられ、車に乗り込む利用者(昨年9月)

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