中国の中小企業はAIへの投資意欲が世界8大市場で最高―HSBC

世界の8大主要市場の中小企業を対象に行った調査結果によると、中国企業の68%が「運営効率を高めるため、人工知能技術に投資したい」と回答し、8市場の中で最も高い割合を示した。写真は北京。

HSBCグループが19日に上海市で発表した世界の8大主要市場の中小企業を対象に行った調査結果によると、中国企業の68%が「運営効率を高めるため、人工知能(AI)技術に投資したい」と回答し、8市場の中で最も高い割合を示した。中国新聞社が伝えた。

同調査は2023年11-12月、中国大陸部、香港、インド、メキシコ、シンガポール、アラブ首長国連邦(UAE)、英国、米国の主要8市場の中小企業の管理職とビジネス意思決定者など計2900人を対象に行われた。

調査によると、新技術の台頭に直面して、中国の中小企業は極めて高い向上心と新しいものを受け入れようとする意欲を示し、約90%が「これから10年間は新技術の発展ペースに遅れずに付いていく自信がある」と答え、各市場の中でトップレベルだった。

また、調査によると、デジタル技術が世界の企業の財務管理モデルを変えつつある。回答した中小企業の86%が「自社の財務担当部門の職責が変わりつつあり、今後はリアルタイムデータと関連分析の提供により注力していく」と答えた。一方で、中国では88%が「デジタルの分析技術を備えた財務人材の募集をより重視していく」と答えた。

HSBC(中国)の副頭取兼工商金融主管の馬健(マー・ジエン)氏は、「中国は世界でデジタル技術が最も速く発展し、極めて幅広く応用されている国の1つだ。調査でわかったのは、中国大陸部の中小企業は科学技術イノベーションの歩みにぴたりと歩調を合わせ、デジタルトランスフォーメーション(DX)を積極的に推進していること、またこうしたトランスフォーメーションは企業がグローバル市場を開拓し、国際競争力を維持する上で役立つということだ」と述べた。

このほか、調査によると、中国企業の財務デジタル化は成果を上げつつある。回答した企業の90%以上が電子帳票に理解ある態度を示し、60%以上がすでに電子帳票の応用を進めており、この割合は8市場の平均を大幅に上回るものだ。

しかし、中国の中小企業のDXに全く障害がないわけではなく、新システムまたはプラットフォームのリリースにかかるコスト、データセキュリティーリスク、社員のデジタル技術不足は中国の中小企業がデジタル化を推進する上での3つの大きな課題と見なされている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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