ブランド撚糸の製品、東京・南青山から発信 交流・販売拠点を開設 福島県双葉町に工場構える浅野撚糸

店舗を紹介する(右から)浅野社長、梶原さん、山田部長

 福島県双葉町に工場を構える浅野撚糸(岐阜県)のブランド撚糸を使った製品を世界に発信する交流・販売拠点「SUPER ZERO Lab(スーパーゼロラボ)」は20日、東京・南青山にオープンした。欧州市場に販路を持つテキスタイル(繊維)デザイナーの梶原加奈子さん、漆器などを扱う矢橋ホールディングス(HD、岐阜県)と連携し、日本の匠の技を世界に売り込む。

 双葉町の工場などで製造したブランド撚糸「スーパーゼロ」を活用した柔らかな風合いのタオルやストール、梶原さん監修によるスーパーゼロの製品ブランド「ASANO KANAKO KAJIHARA」のアパレル製品を販売する。

 ショールームエリアでは、南青山を訪れる海外出身者らにスーパーゼロなどの品質の高さを直接感じてもらい、新たな企業連携による商品開発などにつなげる狙い。店の外から見えるイベントスペースは浅野撚糸や矢橋HDのグループ会社・矢橋林業の製品の紹介だけでなく、連携する他企業の製品展示も想定している。店内は「和」を基調とした造りで、矢橋林業が内装工事を手がけた。

 浅野雅己社長は「世界のデザイナーがどきっとする場所にしたい。日本のものづくりを世界に羽ばたかせる。双葉事業所の展示スペースにも南青山と同じ商品を置く予定だ」と話した。梶原さんは「スーパーゼロの素材には初期の段階から着目している。日本の生地を海外のラグジュアリー(高級)市場に長年販売してきた経験を生かし、海外に伝えたい」と語った。矢橋林業の山田章取締役工事部長が立ち会った。

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