これは私の友人Kちゃんから聞いた、娘のAちゃんに起こった信じられない話です。乳製品アレルギーのある娘のために買ったアレルギー対応のパンがまさかの……?
新しいパン屋さんができて大喜び
友人のKちゃんの娘Aちゃんには重度の乳製品アレルギーがあり、完全除去を徹底していました。
ある時、近所に新しくパン屋さんがオープンし、聞くところによると卵や乳製品を使用していないアレルギー対応のパンもあるということで、Kちゃんも喜んでいました。
早速、娘Aちゃんも食べられる焼き立てパンを求め、新しいパン屋さんに行ってみました。
パン屋さんにはたくさんの種類の美味しそうなパンが並び、ひとつひとつのパンの前に丁寧にアレルギー表示もしてあります。
安心して買ったパンを食べたところ
どれを買おうか迷いながら、Kちゃんは「乳✕」の表示をしっかりと確かめ、焼き立ての食パンを手に取りました。
レジで念のため再度店員に乳製品が使用していないことを確認したら、「はい大丈夫です。」とすぐに返事が返ってきました。
翌朝、安心して朝食にその食パンを娘のAちゃんに食べさせたところ、途端にアナフィラキシーショックを起こしたのです。
Aちゃんはすぐに救急車で病院に搬送されました。
口にしたのはその食パンだけだったので、パンに乳製品が入っていたことを疑う余地もありませんでした。
幸いにすぐに処置が施され大事には至りませんでしたが、危うく命にかかわるところでした。
パン屋に物申しに行くと
信じられない気持ちと怒りで、黙ってるわけにはいかず、Kちゃんはすぐに買ったパン屋さんに出向きました。
ちょうど購入したときにレジをしていたバイトらしき同じ店員がいたので事情を話すと、バイトからは「あ、間違ってました?」の一言。
しかも、全く悪びれる感じもなく笑いながら答えるバイトの態度にKちゃんの怒りが収まりません。
娘の命にかかわる重大な過失にもかかわらず、事の重大さを全然理解していない軽い態度が許せませんでした。
バイトでは話にならないので、店長を呼んでもらって説明すると、店長は「誠に申し訳ございません。」と平謝り。
どうやらそのバイトがパンの成分表示の札を置き間違えたようでした。
後日改めて丁寧な謝罪とお見舞いがあり、娘のAちゃんもすぐに元気を取り戻したのでそれ以上のことを言うつもりもなかったKちゃんですが、命にかかわることなので「ただの間違い」では済まされない出来事です。
今後二度とこのようなことがないように気をつけてほしいのはもちろんですが、間違えてしまったら謝ることも重要ですよね。
※食物アレルギーは命に関わる可能性もある重大な生理現象です。重大な認識で接してください。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kumi.M