テラ・ラボの新型VTOL型ドローン、航続距離1000kmに向けて飛行試験を開始

災害時には滑走路を必要とすることなく迅速に飛行でき、洋上の長時間飛行にも耐えられるよう剛性が高く設計され、世界でも類を見ない10時間以上、1000km以上の飛行を実現するモデルとして開発し、2024年1月29日(愛知県)と2月14日(静岡県)に飛行試験を実施した。

テラ・ラボが開発を進める固定翼型無人航空機「テラ・ドルフィン(翼長4m)」はMPPモデル(Multi Purpose Platforms、多目的プラットフォーム型無人航空機)として開発されており、レシプロエンジンやジェットエンジンなど推進装置や観測装置を選べるなど多様な用途に対応できるという。

固定翼機はこれまで、長距離飛行ができる特性があることで着目はされていたものの、離発着に滑走路が必要とされ、運用上に課題となっていた。

そこで、長距離飛行ができる特性を活かし、滑走路不要な垂直離発着を可能とする「新型テラ・ドルフィンVTOL」を実装化を目指してきたという。

垂直離発着モードの飛行試験を行う「テラ・ドルフィンVTOL」

テラ・ドルフィンは、「2019-2021度、地域復興実用化開発等促進事業補助金(福島県)」を活用し、プロトタイプによる飛行試験を実施。「2023年度、新あいち創造研究開発補助金(愛知県)」を活用し、垂直離発着可能な固定翼機として機体のグレードアップを実施した。

今後、2024年度中には実装化を目指す予定だとしている。

固定翼モードの飛行を行う「テラ・ドルフィンVTOL」

機体スペック

飛行試験(垂直離発着モード)

  • 日時:2024年1月29日(月)10時~12時
  • 場所:名古屋港南5区(愛知県知多市)

飛行試験(垂直離発着モードから固定翼モードへの切り替え試験)

  • 日時:2024年2月14日(水)10時~12時
  • 場所:富士川滑空場(静岡県静岡市)

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