カズレーザー“日本人は勤勉”は昔の話…?現在の仕事“やる気”レベルは世界145か国中でまさかの最下位

お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が20日に放送された。今回は『この春、日本を悩ます「アレルギー」と「人手不足」の対処法を学ぶ!』をテーマに、『日本人のやる気は世界最下位!どうしたらやる気が取り戻せる!?』という講義で、人材マネジメント研究のスペシャリストが、日本人の仕事に対するやる気の低さの原因と、熱意を取り戻す方法について解説を行った。

専門家は講義冒頭で、アメリカの調査会社の報告を紹介。その報告によれば、世界145か国で行われた仕事に熱意ある社員の割合に関する調査で、日本人の仕事に対する熱意は約5%で世界最下位だったという。専門家は、日本人のやる気の低さはバブル時代から続いているものだと語り、その原因に日本企業の構造的な問題を挙げた。

そもそも日本企業は『メンバーシップ型』という、まず人を集めてその中から仕事を割り振るシステムを導入しており、労働者が行きたい部署や仕事に配属されないという事例が起こりやすくなっている。またベテランが職務経験を重ねても、やりたいことから徐々に外されやる気をなくしてしまうこともあり、それを見た若手もやる気を失ってしまうという負の連鎖が、日本の働き手の熱意が低い要因の1つだそうだ。

一方、90年代以降やる気が上がっている欧米では、『従業員エンゲージメント』と呼ばれる企業と従業員の対等な関係を重視する概念が導入されており、企業は従業員がいきいきと働ける体制を整え、従業員も企業の業績を上げるために能動的に働く関係性が構築されているという。80年代までの日本を支えていた企業と従業員の親子のような関係性では、企業のいうことを聞く従業員ばかりが求められてしまい、現在の社会で求められる優秀な従業員は集まりにくいと専門家は指摘した。

この親子関係について、カズレーザーは「会社側はそうじゃない(メンバーシップ型の)方が今の経営ラクじゃないですか。だからそっち(従業員エンゲージメント)にはシフトしないだろうなと単純に思いますね」とコメント。過去に大企業が親子関係を構築することで成功を収めた経験から、新しい関係性の構築が進まないのではと分析した。

専門家は、こうした環境の中で仕事の意欲を高める方法として、若い時からのキャリア教育を挙げ、幼少期からの職業訓練などを通して人生の選択肢を増やすことも、意欲向上に重要だと発言。カズレーザーは「“前進しなければ現状も維持できない”というのが、たしかクロムウェルの言葉だったと思うんですけど、結構それは本質を突いていて、昨日と同じ仕事をしている限りは結局最後はジリ貧になるとは思うんですよ」と語り、「日本人って結構ずっと同じレベルでいいっていうのを良しとしてるから、徐々に平均から下がっていくのは仕方ないんじゃないの、とも思いますね」と、日本人の意欲の低さについて意見を述べた。

【TVer】最新話を無料配信中!

写真提供:(C)日テレ

© 株式会社 日テレ アックスオン