トヨタ春闘、初回で回答せず 労組は最高水準賃上げ要求

Maki Shiraki

[東京 21日 ロイター] - トヨタ自動車の広報担当者は21日、愛知県豊田市の本社で開いた2024年春季労使交渉(春闘)の第1回の労使協議会で、賃金や年間一時金(ボーナス)に関する労働組合からの要求に回答しなかったことを明らかにした。次回の交渉は28日を予定している。

昨年の春闘では、初回の交渉で満額回答しており、今年の経営側の姿勢が注目されていた。今年、労組側は物価上昇や好業績を背景に、比較可能な1999年以降で最高水準の賃上げを求めている。

昨年は急激な物価上昇などに対応するため、トヨタは2年連続で初回交渉で満額回答方針を表明、満額回答は3年連続だった。例年であれば、複数回の労使協議を行い、3月中旬の集中回答日に回答していた。

労組の賃上げ要求額は職種・職位ごとに示しており、定期昇給分とベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を含む総額で1人当たり月7940円―2万8440円。年間一時金(賞与)も7.6カ月分と昨年の6.7カ月分を上回る過去最高を求めている。

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