なぜ中日は「長期低迷」なのか 元ヘッド分析「地元でチヤホヤ」「12球団で1番遅れている」

プロ野球西武、ロッテの元監督で野球解説者の伊東勤氏(61)が2024年2月19日に公開された野球評論家の江本孟紀氏(76)のユーチューブ動画に出演し、過去にヘッドコーチを務めた中日の長期低迷の要因に言及した。伊東氏は与田剛監督(58)のもと19年シーズンから3年間ヘッドコーチとして指導した。

「中日は今も苦労している。立浪監督で」

伊東氏は与田監督とともに09年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でコーチを務め、その縁で中日のヘッドコーチに就任したという。与田監督時代は20年の3位が最高で、19年と21年は5位に終わった。21年オフに与田監督とともに退団し、現在は野球解説者として活動している。

与田監督に代わって22年から監督に就任した立浪和義監督(54)は2年連続で最下位と低迷。チームはここ10年間でAクラスは20年の1度だけで3度の最下位を経験するなど長らく低迷が続いている。

MCの江本氏が「中日は今も苦労している。立浪監督で。どこかからおかしくなっているよね。あのチーム。手を加えても加えても悪くなっている」とチームの現状に言及すると、伊東氏は自身の経験を踏まえ不調の要因を独自に分析した。

現役時代、22年間西武の主力としてプレーした伊東氏は「僕はパ・リーグの人間だから言わせてもらうと凄く恵まれてますよね、セ・リーグは」とし、持論を展開した。

「(西武の本拠地)所沢はいいよね。チヤホヤするところがない」

「本当に恵まれてますよね。特に中日の選手はそうだと思いますね。地元でスター扱いされますから。外ではそんなに大して騒がれる選手じゃないのに地元ではチヤホヤされながらっていうタイプの選手がけっこう多い。球団もそれは良くないと思う」

伊東氏の意見に対して江本氏は「それは阪神もそうなんだよ」と同調し、「(繁華街に)近いところはそうなんだよ。広島もそう。一時よくなるとワーとなるけど。(西武の本拠地)所沢はいいよね。チヤホヤするところがない」と語った。

捕手として西武の黄金期を支え、数々のタイトルを獲得した伊東氏は「野球をやる環境には最高だったですね」と現役時代を振り返り、中日のコーチ時代に言及。「ここをしっかりとできていないからチームは勝てないんだというのが見えてましたよね。球団を含めて。12球団で1番遅れてますよね。ファンサービスにしてもいろんなことに関しても1番遅れている。黙ってもお客さんが来てくれる」と厳しい論調で指摘した。

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