【開幕スタメン予想|広島】「敬介はプレーできる」と指揮官は明言。10番は間に合わずとも、不安を感じないほど前線は充実

いよいよ開幕を迎えるJ1リーグ。20チームに増えた24シーズンは、どんな戦いが繰り広げられるか。本稿ではサンフレッチェ広島の開幕スタメンを予想する。

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2月10日にG大阪を迎えて行なった『エディオンピースウイング広島』のオープニングマッチで、プレーできなかった大迫敬介は開幕に間に合った。

右手を骨折してオフに手術したため、キャンプも別メニューでの調整を続けてきた大迫だが、17日に非公開で行なわれたトレーニングマッチで今年初めてプレー。その姿を見たミヒャエル・スキッベ監督は開幕戦の起用を明言した。

「もう大丈夫。敬介はプレーできるので開幕戦もプレーする」と絶大な信頼を寄せ、今年から背番号1を背負うGKにゴールマウスを託す。

一方、10番を背負うマルコス・ジュニオールは間に合わない。キャンプ中にふくらはぎを痛めてリハビリに努めてきたが、まだ別メニューでの調整が続いている。昨年にホームで浦和を破った一戦で違いを見せた10番を欠いて臨むことになったのは痛いが、あまり大きな不安を感じないほど前線は充実している。

1トップで先発が濃厚なピエロス・ソティリウは怪我なくプレシーズンを乗り越え、オフに足首を手術したドウグラス・ヴィエイラも調整は順調だ。そして、新加入の大橋祐紀もプレシーズンにチームに新たな力を加えられる選手であることを示してきた。

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スキッベ監督が信頼を寄せる満田誠と加藤陸次樹も照準をしっかりと合わせており、90分間を通してパワフルなアタックを展開できるメンバーが揃っている。

守備陣は今年も塩谷司、佐々木翔、荒木隼人の3バックが健在だ。強力な戦力補強を図った浦和を相手にしても堅固な守備を築いてくれるはずで、ダブルボランチの川村拓夢と野津田岳人がエネルギッシュに攻守を支え、両翼もハイレベルな競争のあるなかで存在感を示してきた中野就斗と東俊希が攻守にパワーを加えるはずだ。

大橋がスタメンに入って満田がボランチに回る可能性もあるが、そのあたりは昨季から柔軟に対応してきており、戦術の幅も広がっている。

今年の浦和が優勝候補であることは指揮官も認めるところ。スキッベ監督は「誰か一人ではなくチームすべてが危険」と評したが、自分たちへの自信も隠すことなく口にした。

「サンフレッチェもそういうチーム。自分たちも上位を戦っていくだけの力があるところを示していきたい」

スキッベ体制3年目の広島は、自信を持ってEピースの初戦に臨んでいく。

取材・文●寺田弘幸(フリーライター)

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