「竜」にまつわる無形文化遺産、元宵節にも上演 中国江西省婺源県

「竜」にまつわる無形文化遺産、元宵節にも上演 中国江西省婺源県

12日、通りを練り歩く江西省婺源県の省級無形文化遺産「甲路抬閣」を見物する観光客。(婺源=新華社配信)

 【新華社上饒2月21日】中国江西省上饒(じょうじょう)市婺源(ぶげん)県は旧暦1月13日に当たる22日と元宵節(旧暦1月15日)の24日、通りを練り歩く省級無形文化遺産の「板竜灯」を実施し、観光客に披露する。

 板竜灯の代表的伝承者の汪宣烈(おう・せんれつ)さん(68)は「辰(たつ)年の春節(旧正月)は竜灯作りの注文が大量に入り、旧正月中は県内で大小さまざまな竜灯の上演が30カ所以上で行われる」と述べた。春節連休は過ぎたが、竜灯作りはまだ終わらず、汪さんにとっては毎日うれしい忙しさが続いている。

 「甲路抬閣」は同県のもう一つの省級無形文化遺産で、今も40部近い時代劇の演目が保存されている。今年の春節以来、地元では3回にわたり抬閣を上演し、新年の雰囲気を盛り上げた。

「竜」にまつわる無形文化遺産、元宵節にも上演 中国江西省婺源県

12日、通りを練り歩く江西省婺源県の省級無形文化遺産「板竜灯」を見物する観光客。(婺源=新華社配信)

 甲路抬閣の代表的伝承者の張文和(ちょう・ぶんわ)さんは「底部は木製構造で、中は鉄筋で支えている。人物の扮装(ふんそう)は芝居の内容に応じて作り上げる。観客からは、上にいる演者は宙に浮いているように見える」と説明した。

 同県は「中国で最も美しい農村」と呼ばれ、美しい自然景観に加えて、国家級6件、省級12件という豊富な無形文化遺産を持つことでも知られる。(記者/黄浩然)

© 新華社