スーパーフォーミュラ、2024年シーズン途中でのカーボンニュートラル燃料導入を目指す

 2月21日から鈴鹿サーキットで始まったスーパーフォーミュラ公式テスト。21日昼には日本レースプロモーション(JRP)が記者会見を開催したが、その中で上野禎久JRP社長は、早ければ今シーズン途中に使用されている燃料をカーボンニュートラルフューエル(CNF)に変更する可能性があることを明らかにした。

 スーパーフォーミュラでは、これまで市販のガソリンを使用しており、基本的に各サーキットにあるガソリンスタンドで購入したものを使用しなければならないというレギュレーションになっていた。

 2021年秋に発足したSF NEXT50プロジェクトを皮切りにシリーズはカーボンニュートラルへの取り組みを始めており、一昨年から始まった『赤寅』『白寅』を用いた開発テストでは複数のCNF銘柄を試し、データ収集を進めてきた。昨年から導入された新マシン『SF23』には麻素材で作られたボディカウルが一部使用されたほか、サスティナブル素材が含まれたタイヤがすでに導入されている。一方でCNFについては、導入を見送る形となっていた。

 これについてJRPの上野社長は昨シーズン中の記者会見の場で「コスト等も考えると各チームへの負担を増やすこととなるため、しっかりと導入時期は見極めたい」と話していた。

 そんななか、今年1月にJAF(日本自動車連盟)から発行された2024年のスーパーフォーミュラ統一規則では『第25条 燃料』の項目が変更され、CNFの使用が可能なレギュレーションとなっていた。

 上野社長は「開幕戦は間に合いませんが、なんとかシーズン中に導入したいなと考えています」と21日の会見で述べた。

 詳細についての言及は控えたものの、「シーズン途中になるかもしれませんが、カーボンニュートラルフューエルを導入する予定で話を進めています」と上野社長は語っている。

 国内4輪レースでは、スーパーGTでCNFの使用が始まっているほか、スーパー耐久のST-Qクラスでも導入しているチームが複数ある。そういった点を考えると、CNFへの移行は特に珍しいものではなくなりつつあるが、シーズン中に変更するという点では、さまざまな意見が出てくることも予想される。

 これについて上野社長は「途中のインターバルにテスト(7月5〜6日の富士公式テスト)もありますし、タイミングはいろいろあると思いますが、そこはスムーズに移行できるように調整して進めていこうと思います」とコメントするに留めた。

 具体的に移行時期こそ明らかにされていないが、スーパーフォーミュラでもCNF導入へのカウントダウンは始まっているようだ。

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