インドネシア・ミレニアルの肖像 Laila Nurazizah (25)  小説家、シナリオライター、ギャラリー経営

pada senja dia bercerita tentang malam yang dipadamkan pagi,
katanya kenapa tak ada yang abadi.
senja lalu berjanji menjelma abadi,
tapi matahari mendadak pergi,
lalu malam menggantikan senja,
lalu berjanji abadi.
tapi bukankah dia juga akan dipadamkan oleh pagi.

朝によって消される夜のことを
夕方は語った
なぜ永遠なるものはないのか、と
夕方は永遠になると誓った
しかし、突然に太陽は去り、
夜が夕方に取って代わった
夜は永遠になると誓った
しかし、夜もまた
朝に取って代わられるのではないか
(取材の時に書いてくれた詩)

子供のころからいつも本ばかり読んでいた。私には妹が4人いるの。母は毎週、1人2冊、好きな本を買ってくれた。私を入れて合計5人で10冊になるわね。そこで、妹たちにも私が好きな本を選ばせたわ。本の数が100冊を超えるころ、週末だけの図書館を始めました。庭にいすとテーブルを用意し、妹がプリンを焼いて売っていました。お客さんも増えてとても楽しかったんだけど、本を持ち帰って返さない人がいたので、2カ月でやめました。

インドネシア大学では犯罪学を専攻しました。犯罪学には人間学、社会学、心理学など、人間に関するあらゆる要素が含まれる。だから、人についての小説やシナリオを書く時に、文学そのものを学ぶよりずっと役に立つのよ。 “Sanubari Jakarta”のテーマのLGBTについても、それまでは何も知らなかったけど、犯罪学のおかげで、彼らの心理を想像して書くことができたわ。

数学も役に立ちますね。例えばホラー映画のシナリオを書くというのは、完全に数学的な作業よ。どこに恐怖を配置するかは、すべて数学的に計算できる。そしてホラー映画のいいところは、自分のムードに左右されず、書けるところね。反対に、ラブストーリーは書きにくいです。今は大学院の勉強や新しい事業を始める計画で頭がいっぱいで、恋愛をする気分じゃない。「ホラーの仕事を探してくれ!」ってマネジャーに頼んでいます。

村上春樹
村上春樹が大好き。カバー違いを3冊ずつ、持っているぐらいだ。好きな理由は「読み手の想像力にゆだねられた、間接的な文体」。特にお気に入りは『1Q84』。これはインドネシア語訳も出ているが、英訳で読んだ。

Sanubari Jakarta(ジャカルタの心)
家族を養うために男娼になった人の話「今夜、私は美しい(Malam Ini Aku Cantik)」、ゲイのカップルに降りかかる災難を描いた「恋愛失敗(Gagal Bercinta)」など10の短編集。グラメディア(www.gramedia.com)のe-Booksで購入できる。

Titik Temu Space
ライラが経営するギャラリー。
Jl. Gatot Subroto No.91F, Bandung
Tel : 082126663670/081312627415
Email : titiktemuspace@gmail.com
10:00〜19:00、日祝休み。

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