アップル「濡れたiPhoneを米で乾かさないで」。故障の可能性を警告

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アップルが、最近更新されたiPhoneサポートページで、液体検出警告が表示されたiPhoneを米袋に入れて乾燥させるのはやめるよう、ユーザーに呼びかけている。

携帯電話やスマートフォンが普及して人々の生活は便利になったが、その一方で多くの人が携帯電話をうっかり水没させてきた。現在使用されているiPhone(iPhone 7以降)は、すべてIP67以上の防水性能を備えているため、短時間の水没であれば壊れることはないが、画面に液体検出の警告が表示されれば、まだ本体内やコネクター部に水分が残っているということなので、しっかり乾かさなければ故障してしまう可能性がある。

iPhoneなどのモバイル機器を濡らしてしまったとき、手早く乾燥させる方法としてよく紹介されるのが、食品保存用の密閉バッグに米といっしょに濡れたデバイスを入れ、1日ほど待つという乾燥方法だ。この方法を実践して、見事にデバイスが復活したという話もよく聞かれる。

しかし研究者は、米の中に濡れたデバイスを突っ込む行為は、実はあまり乾燥の効果がないと主張している。少々古い情報だが、実際に米袋に濡れた携帯電話を入れて行った実験では、ただカウンターの上に放置しただけの状態よりも、むしろ乾くまでに余分な時間がかかったとも報告されていた。

今年に入ってから更新されたアップルのサポートページには「iPhone またはアクセサリが濡れている場合」の項目において、禁止事項のひとつとして「iPhone を米の袋に入れないでください」と記されている。その理由は「米の小さな粒子が原因で iPhone が損傷するおそれ」があるためだそうだ。

また他の禁止事項としては「外部熱源や圧縮空気を使用してiPhoneを乾燥させること」と、「コネクター部分に綿棒やペーパータオルなどの異物を差し込むこと」も記されている。iPhoneが濡れてしまった場合はやはり、しっかりと乾燥に時間をかけ、慎重に対応するが良さそうだ。

なお、もしデバイスが海水に浸かってしまった場合は、塩分が基板を腐食させてしまわないよう、いったんきれいな水で塩分などをすすぎ落とし、風通しの良い場所に置いてしっかり乾燥させるのが良いとされる。

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