【開幕スタメン予想|柏】主力2人が抜けたトップ下とボランチに注目。細谷真大とマテウス・サヴィオの個の力を活かした戦いになるか

いよいよ開幕を迎えるJ1リーグ。20チームに増えた24シーズンは、どんな戦いが繰り広げられるか。本稿では柏レイソルの開幕スタメンを予想する。

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今季の柏は、昨夏以降に確立した守備戦術をベースに、攻撃面の上積みを図ることで、チーム力向上をテーマとしている。

昨年の主力から山田康太と椎橋慧也が抜けたものの、細谷真大、マテウス・サヴィオをはじめ、中心選手の大半が残ったため、そのベースを崩さずに新シーズンを迎えられるのはポジティブだ。

したがって、今シーズンの開幕スタメンは、山田康と椎橋が抜けたトップ下とボランチのポジションを誰が担うのかが焦点となる。

2月18日に行なわれたプレシーズンマッチ・ちばぎんカップでは、右サイドバックに関根大輝、ボランチに熊坂光希と、2人のルーキーを抜擢するサプライズがあったが、実戦を通じて若い2人がどれだけプレーできるのか、テストを兼ねて起用した可能性が高く、開幕戦では高嶺朋樹と、徳島から移籍の白井永地がダブルボランチを組むことが濃厚である。

また、トップ下は今年で柏3年目になる小屋松知哉が務め、山田康の移籍の影響を感じさせない軽快な動きを披露し、攻撃のアクセントとなった。

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細谷は、ちばぎんカップでは後半のみの出場になったが、これはアジアカップから戻ったばかりで、コンディションを考慮されての起用である。連戦も厭わないタフなエースは、問題なく開幕戦のスタメンに名を連ねるだろう。

ちばぎんカップでは全体的にミスが多発し、1−2で千葉に敗れた。公式戦に近い状況下で、今季から新たに取り組んでいるビルドアップやパスをつないだ攻撃にトライできたのは良いが、まだまだ浸透度は低く、連係不足の感は否めなかった。

ただ、ちばぎんカップはあくまでテストである。開幕戦では、新たな取り組みを前面に押し出した戦い方を選ぶというよりは、勝点を積み上げた昨季の後半戦のように守備から入り、リスクを回避しながら、細谷とM・サヴィオの個の力を活かした戦いが予想される。

取材・文●鈴木潤(フリージャーナリスト)

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