本拠地損壊・補強禁止・勝ち点剥奪…苦難続きのトルコ2部クラブがある快挙に沸く「欧州358クラブでウチだけ!」

[写真:Getty Images]

トルコ2部の中堅クラブ・エルズルムスポルがある快挙に沸いている。トルコ『Fanatik』が伝えている。

トルコ東部のイランやアルメニアとの国境にも近いエルズルムに本拠地を置くエルズルムスポル。2005年誕生の新興クラブは、過去に計2シーズン1部リーグで戦った経験を持つが、基本的には2部リーグの中堅どころだ。

今季も第23節を終えて18チーム中10位と、自動昇格圏にも降格圏にも近くない位置。強いて言えば、「昇格プレーオフ圏内を視界に捉えている」といった具合だ。

そんな彼らだが20日、クラブ会長が地元メディアのインタビューで「我々は2024年に入ってから、欧州の上位22カ国・358チームの中で唯一、『無失点』をキープしていることが判明した。当然だが簡単なことじゃない。誇るべき成果だ」と意気揚々に語った。

そう、エルズルムスポルは1月13日の2024年初戦から6試合で4勝2分けと無敗をキープし、その間は無失点。[4-1-4-1]から[5-4-1]へのシステム変更が功を奏している状況だ。

これにより、昨年末時点で14位だった順位が10位まで浮上。残留ラインギリギリから「昇格プレーオフ圏内を視界に捉えている」位置まで這い上がってきたのだ。

また、エルズルムスポルは昨年2月に発生したトルコ・シリア大地震により、ホームスタジアムの大半が損壊。安全上の理由により、1年経った現在もサポーターをゴール裏にしか開放できない状況にある。

さらに、昨夏の移籍市場では補強禁止処分を受けており、今季も勝ち点「3」を減点された状態からのスタート。

度重なる苦難に見舞われたエルズルムスポルだが、2024年無失点…3度目の1部リーグ昇格に向けた機運が高まっている。

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